本当はエコじゃない再生エネルギーの実態その② 睡眠障害、頭痛、身体の震え・・再生エネルギーが引き起こす健康被害。近隣住民が訴える恐ろしい健康問題とは?
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はじめに
“再生エネルギー”(再生可能エネルギー、または自然エネルギー)…
これからの“次世代の電力”としても注目度が高く、
“エコでクリーンなエネルギ”ーとして持て囃されている電気。
けれども、そんな耳障りの良い“宣伝文句”とは裏腹に、
その実態は大きな問題点を多数秘めています。
再生エネルギーの知られざる問題点や驚愕の実態を何回かに分けてお届けする今回の試み…
前回の記事(いかにも環境に良さそうな響きなのに本当はエコじゃない再生エネルギーの実態。
環境破壊、有害物質の流出…あなたはご存知ですか?)では、
そんな再生エネルギーの“非効率さ(大きなエネルギー不足・不安定さが生み出す諸問題)や環境破壊問題”について触れましたが、
今回は再生エネルギーが生み出す知られざる恐るべき“健康問題”についてお届けします。
再生エネルギーに興味のある方はもちろんのこと、何も再生エネルギーについて予備知識が無い方にも、
再生エネルギーが原因で起こり得るかも知れない、
健康上の問題について知って頂けましたら幸いです。
再生エネルギーがもたらす知られざる健康被害の恐れ。
睡眠障害、頭痛、吐き気、自律神経の失調、情緒不安定、熱中症…。
心地良い暮らしを奪われた人々
再生エネルギーがもたらす悪影響。前回の記事では、環境破壊などに大きく焦点を当てましたが、
何と破壊されるのは自然環境や動植物の生態だけに留まりません。
また、同じ地球上で暮らす人体へもその悪影響が懸念されているのです。
再生エネルギーの施設は大型の火力発電所や原子力発電所に比べるとその構造物は小さく、
ある日突然住まいの側に太陽光発電のパネルや風力発電の風車が建設される……という事例も多数発生しています。
そして、何故かその“発電施設”が建設・稼働され始めてから
体調の悪化・何らかの健康上の問題を訴える…
という事例が多数報告されています。
低周波・超低周波音がもたらす?!知られざる騒音健康被害とは…?
中でも大きく問題視されている問題の一つが、
その発電施設がもたらす“低周波・超低周波音”による騒音被害。
低周波音とは人間の耳に聞こえにくい低い周波数の音のこと。
特に国際的な定義はありませんが、日本の環境省では人間の耳に聞こえにくい100~20Hz以下の音と、
音としては聞こえない20Hz以下の音を合わせて低周波音、
20Hz以下の音空気振動を超低周波音と定義しています。
(200Hz以下を低周波音という説もあります。)
この低周波・超低周波音、実は近年になって健康問題を訴える人が密かに増加している騒音問題の一つでもあり、
何と過去にはTVの報道番組でも自宅近くの大きな室外機や冷蔵庫から発せられる低周波音や、
風力発電の風車による低周波・超低周波音の健康被害に悩む方の事例が幾つか報道されたことも。
家庭用ヒートポンプを用いた電気給湯器でも、消費者安全委員会の調査により
低周波音による健康被害への影響が報告されたりもしています。
そして、再生エネルギーが持つ大きな問題として、
この“低周波・超低周波音”が風力発電基の風車や太陽光発電基のパワーコンディショナー
(発電した直流の電気を交流に変換するインバーターの一種)等から出ており、
実際に健康被害に悩まされる例が既に報告されているのです。
中でも、風力発電基から発せられる低周波・超低周波音の問題はかなり深刻であり、
あまり公にはまだ取沙汰されていませんが、
日本だけでなく海外でも被害を訴える声が増加しています。
まだ、低周波音に関する研究は研究段階で、国際的には危険性を訴える派とそれに反論を唱える派もあり…
まだはっきりとした結論を得て居ない部分もありますが、
草の根でその健康被害の声は拡がりつつあり、
低周波音の健康被害に対して研究を行う心ある学者の方達や、
彼らの手掛けた研究論文も沢山出ています。
実はこの低周波音、音の性質として分かり易く言うなら“突き抜けてしまう性質”を持っているのです。
高い周波数の音はて“遮断され易い性質”を持っており、
構造物等によって遮られてしまうのですが…この低周波音は、
何と構造物や地面を突き抜けてその音が伝わってしまうのです。
また、耳に感じない周波数の音であったとしても、
その音の振動が大きければ肉体に伝わり、
何と内耳などを揺らして三半規管(バランス・平衡感覚)
やうずまき管(別名:蝸牛)(聴覚)、
前庭(バランス・平衡感覚)等に悪影響を及ぼすとも言われています。
風車が回転する際等に発生する“音”(羽-ブレードの風切り音やローターの回転音等。またナセル(増幅器や発電機等が入っている羽の後ろ側にある箱)やその隙間から発生する音等、様々な種類の“音”が風車からは発生)。
規則的な音から不規則な音
(様々な風の向きや強さが不規則に風車にのあちこちに当たるだけでなく、
それらに対して風車は本体を制御して対応)まで、
様々な音-しかも低周波・超低周波音を含んだその音が、
近隣住民に騒音被害をもたらします。
その騒音は家の中にまで届き、中には“振動”を感じる場合すらあります。
中にはその音を、飛行機のプロペラ音や飛行場に例える声も。
(個人的に風車の騒音と飛行機から出る音を聞き比べたところ、
かなり音から受ける印象は似ていました。)
耳に聞こえる音、聞こえない音の両方が外部から場合に因っては―壁や地面を突き抜けて、
定期的にやって来る-のです。
実際に報告されている健康被害の一例。
睡眠障害、頭痛、身体の震え、自律神経や記憶力への影響、動物にも異変が…
筆者が再生エネルギーに関する文献や、
国内及び海外の再生エネルギーに関する被害を訴える方々の声を取り上げたWEB・報道情報等を参考に見られた、
低周波・超低周波音が原因と思われる症状や事例は以下の通り。
不眠、頭痛、肩こり、胸の圧迫感、立ち眩み、めまい、吐き気、慢性的な疲労、
歯・鼻・耳の痛みと出血、目の圧迫感、手の震え・痺れ・動かない等、歩行困難、血圧上昇、
不安、抑うつ、耳鳴り、聴覚障害、動悸、音に対する過敏感、動悸、不整脈、
ストレスに関わるホルモンの増加による睡眠・記憶力・集中力の低下(不眠・物忘れ等の記憶障害・イライラ等)
また、上述した様な症状から“自律神経失調症”と診断されることも…。
これらの諸症状に悩まされ、長年暮らした地を手放さざるを得なくなり…
引っ越すケースも国内だけに留まらず・海外でも起きていいます。
(そして、引越した先ではこれらの諸症状が見られなくなった…という特徴も。)
また、大型風力発電基が設置された静岡県の東伊豆では、
風車から800m以内に生活する人の88%が騒音による健康被害を訴えている、
という驚愕の被害実態も報告されています。
そして、事故で風車が停止した際に行われた調査では、
なんと回答した住民の82%が風車の停止後健康被害が改善したというのです。
この様な調査結果を踏まえ、住宅に近接する風車の夜間運転停止等の協定が、
住民と自治体・事業者の間で結ばれました。
出典:広瀬 隆『原発ゼロ社会へ!新エネルギー論』
参考・出典:長周新聞HP『石狩風車の低周波音測定結果と健康被害 元札幌医科大学講師・山田大邦氏の論文より』
(写真はイメージです)
更に、日本国内で風力発電施設が作られた愛知県の渥美半島や、
長崎県の五島列島のある島を取材したレポートからは、
こんな地域住民の声が寄せられています…
“周辺の海に魚がいなくなった
牛の死産・子牛の突然死
牛の突然死・歩行不全・起立不全・早産”
何とも気味の悪い現象の数々。風車が出来てから、自然環境がおかしくなったり、
家畜の飼育に悪影響が出ている…
と感じている方が存在しているのです。
そして、人体への健康被害と同じく、
動物への悪影響を懸念する声は、
日本国内だけに留まらず、海外からの報告例も。
また、海の上-洋上に建設された風力発電の風車による騒音によって、
魚類の分布や魚が持つコミュニケーション能力や捕食者発見に障害をもたらす、
といった研究事例もあります(そもそも魚は僅かな騒音でも孵化率がする繊細な生き物だそうです…)。
その他にも、“音によってコミュニケーションを行う”鳥類や哺乳類-蝙蝠、鯨、アシカ、アザラシといった
各種動物への影響も懸念されています。
悪影響を被る恐れがあるのは、人間だけに留まらない…ということなのです。
参考・出典:鶴田 由紀『巨大風車はいらない原発もいらない』
参考:AERAdot.HP『風力発電、実は「エコ」じゃない』
出典・参考:風間 健太郎『洋上風力発電が海洋生態系におよぼす影響』
海外での研究事例を少しご紹介。
風車症候群、振動音響病……労災として認定された事例も
海外の研究者の中には、前述した様な風力発電の健康被害を調査して、
風力発電の風車周辺で見られる諸症状を、
“ウインドタービンシンドローム(Wind turbine syndrome-風車症候群)”と名付けた研究者の方もいらっしゃいます。
この研究は、イギリスの医師が、風車の騒音被害を受け転居を決意した海外5ヵ国の人からのヒアリングを元に、
医学的に症状を研究したもの。
研究については賛否両論ありますが、
医師たちがこの様な問題を取り上げて被害に苦しんでいる方達の実例を訴えている事例がある…
ということが事の深刻さを物語っている気がしませんか…?
そして、何とこちらの研究でも“風車から離れた場合それまで見られていた健康被害が治る”という点に対し、
強い因果関係が示されていました。
“「音響学者が騒音を測定して、重大な騒音でないと言えば、
その状況で人々が経験している症状はないものとされる」”
と、この状況を軽視する反対派に対して研究に携わった医師自らも警告を発しています。
引用:鶴田 由紀『巨大風車はいらない原発もいらない』
またこの研究では、騒音によってもたらされる一連の健康被害が“内耳の前庭
(重力や直線運動を司る感覚器官。身体のバランスをとっている。
三半規管やうずまき管(別名:蝸牛)の間に位置する。)の部分への刺激や、
内臓の振動”による情報によって脳が混乱するのではないかと考え、
身体に発生した前述の様な異常を-“内臓振動前庭障害”と名付けています。
勿論、この研究者の方以外にも海外では、
低周波音や超低周波音に関する研究を行っている研究者の方も国内・国外に多数存在しています。
カナダの風車にまつわる健康被害を追った報道番組の中では、
医師の研究によって調査した近隣住民の間で、風車が建設・稼働されてから、
精神的な変化・睡眠障害による日中の眠気の増加が報告されました。
何とその研究では風車に対して距離が近付くほど、
被害が大きくなるだけでなく3km先の住民にまで被害が見られたとの結果が…。
また、睡眠を妨げられることによる長期的な不調和や健康被害についても指摘しています。
そして、ポルトガルでは低周波音による振動に長期間晒された空での仕事に携わる方を調査した研究から
“振動音響病(VAD-Vibroacoustic disease)”という健康上の問題も報告されました。
この研究でも、数々の健康被害や心身の不調和が報告され、
何と長期間低周波・超低周波音に晒された場合、
頭痛・関節痛・筋肉痛など肉体のあちこちの痛みや炎症・アレルギーのみならず、
鼻や消化器からの出血・胃炎・十二指腸潰瘍・静脈瘤などの健康不良が訴えられています。
この研究結果が支持され、“振動音響病”と診断されていたポルトガルのフライトアテンダントには労災が認められました。
また、ドイツのある研究でも強い低周波・超低周波音の騒音によってコルチゾール(ストレスに関係するホルモンの一種)の分泌が増えることによる睡眠障害・記憶力及び集中力低下が指摘されています。
参考・出典:鶴田 由紀『巨大風車はいらない原発もいらない』
参考・出典:長周新聞HP『風車騒音の健康影響 北海道大学大学院 工学研究院教授 松井利仁』
参考:J-STAGE(国立研究開発法人 科学技術振興機構)HP 長島久敏・石井孝佳・大門俊喜・先崎貴洋・濱田幸雄・川端 浩和・菊島 義弘・小垣 哲也『ナセルが発生するナセル内風騒音の分離について Classification of wind noise generated in the Nacelle of wind turbines』
CBC Documentary: 『WIND RUSH- A Look at the Wind Turbine Controversy(風力発電ラッシュ-風車の論争を追って)』(2013年2月7日放送分)
WHO(生活騒音ガイドライン)も警告?問題は山積みの再生エネルギー
しかしながら、まだ低周波音や超低周波音による健康被害については未解明な点もあり、
前述しました様に健康被害を肯定する派と否定する派が存在しています。
そのため、日本においては健康被害健康被害を訴えても確固とした“因果関係”が分からない
-只の不定愁訴や精神的なものとみなされ、
企業や公的機関に被害や危険性を訴えても取り合って貰えない…
という悲しい実態も発生してしまっています。
日本でかつて大きな問題となった公害も、
当初はその被害を企業や国が認めなかったこと何処となく印象が被る方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。
まだ、議論途上とは言え“風車が出来てから
身体の健康被害や動物の異変を訴える声が各地から上がっている”事例があるというのは紛れもない事実であり、既に設置済み・建設予定を含めて反対運動が起きている所すらあるのです。(また今後の記事で詳しくは述べる予定ですが、実際にその様な訴えを受けて前述でも触れました様に風力発電基の稼働を夜間だけ停止したり、何と住民の反対運動から撤去を決めてしまった所すら海外では出て来ています。)
たとえ耳に聞こえない範囲の音であったとしても、身体に響いたその音によって健康不良を引き起こす-既にその被害に悩まされている方が一定数存在する以上、“無かったこと”として訴えを棄却してしまうのは大変恐ろしいことの様に感じます。
(先程の振動音響病の研究では、長期間低周波・超低周波音に晒された人の心臓の膜が厚くなっている…という驚愕の報告まである位なのです。)
低周波・超低周波音に対して“聞こえない・聞こえにくいから”と軽視し、対策や取り組みが及び腰気味な日本とは裏腹に、WHO(世界保健機関)の“生活騒音ガイドライン”の中では低周波騒音は音圧が低い場合であっても軽視することは出来ない…といった旨の警鐘を鳴らしています。
関心の高い研究者間では「風車騒音国際会議」や「低周波騒音国際会議」といった会議も開催されたりもしており、今後の研究や各種公的機関・企業の対策の行方に注目したいところです。
また低周波音・超低周波音の騒音問題以外にも、定期的に回転する風車の羽の影、
またそれによるストロボ効果(太陽の光を遮って光が点滅する…)、
定期的に点滅する赤いランプ
(航空障害灯=航空法で一定の高さの建物などに取り付けることが義務付けられている)等でも、
環境や健康への影響が懸念されています。
(一年中、その様な規則的な影や光が部屋の中に映り続けることによる、
住環境への悪化や心身への悪影響に悩まされる方も…。)
その他、太陽光パネルではパネルの反射光による室温上昇・熱中症を訴える声も…。
突然自宅の回りが太陽光発電施設に囲まれたり、隣近所に立ち並ぶ…といったケースも多数あり、
その中にはその発電施設のメガソーラーによる健康被害に悩まれた方の勇気ある訴えによって、
訴訟問題に発展しているケースもあります。
そして、前述でも触れましたが太陽光発電に用いられるパワーコンディショナーから発せられる、
低周波・超低周波音の騒音に周辺住民が悩まされるケースもあり、
騒音問題は風力発電機の風車だけに留まりません。
(写真はイメージです)
エコで環境に優しいはずの再生エネルギー。しかし、実態のところ問題は山積みというのが実情なのです。
終わりに
さて、2回に渡り再生エネルギーにまつわる問題点をお届けしました。
“エコ”、“環境に優しい”、“次世代のエネルギー”
…と持て囃される一報で、
軽視出来ない悲しい実態が見られているという実情が少しでも伝わっていれば幸いです。
(次回以降は、有害物質が含まれているにも関わらず対策不足ででずさんな“使用済み施設の処理実態”、
そして“日本や海外で見られる再生エネルギーの反対運動”等についてお届けする予定です。)
参考文献:鶴田 由紀『巨大風車はいらない原発もいらない』
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