種無し果物と、種有り果物。 あなたはどっちを手に取りますか？利便性だけを求めた結果、生命力をもぎとられた果物たち。

こんにちは！薬剤師のＮＯＺＯＭＩです。
インフルエンザが猛威を振るっていて、職場でもバタバタ感染している人が増えていますね。
私は、みかんを食べて、はちみつをなめ、水分補給をこまめにすることで、
なんとかインフルエンザにも風邪にもかからず済んでいます。

みかんを食べていて思ったことは、
「種なしの食べ物がずいぶん増えてきたな。」
という事です。

気が付けば、柿やぶどうは種がないのが主流になっています。
品種によっては野菜も種なしが出ていますよね？
品種改良で作られるものもあれば、種なしの植物を作るために、植物ホルモンで処理するそうです。
植物ホルモンって安全なのでしょうか？
私たち人間も治療で、女性ホルモンや男性ホルモン、成長ホルモンなどのお薬があり、
それらには必ず副作用があります。
いくら人間由来のホルモンであっても・・・。

そう考えると、植物由来の植物ホルモンだからと言って、必ずしも安全とは言い切れないですよね。


そのため、自分自身で食べ物を選ぶ力が必要な時代になってきたとも言えます。

生きる力を養うこと＝養生について

医食同源

日々の養生が大事、と東洋医学では考えますので、ちょっとした積み重ねが、
自分の身を守る大きな力になってくれたり、逆に身体をむしばむ病気に加担したり。
では、養生ってどんなことを指すのでしょうか？

昔の中国では、お医者様は、食医、疾医、傷医、獣医と4種類の分類がありました。

食医とは、食べ物で身体を治すお医者様
疾医とは、薬（漢方薬）で身体を治すお医者様
傷医とは、現代で言う外科の手術などで治すお医者様
獣医は、現代と同じ動物のお医者様

この中で、最も地位が高いのは、食医でした。
食医＞疾医＞傷医＞獣医　の順です。


昔は、食べ物の取り方がいかに重要と思われていたかが分かりますね。
身体は、食べ物からできています。
薬やサプリメントからではありません。
肉や魚、野菜や果物、穀物といった、食べ物からできているのです。

食べものを正しくとることは養生につながります。
養生とは、生きる力を自分自身で養う事です。
食事の１番影響が強いですが、そのほかにも、運動、休養も養生の一環です。


そう、普段の日常生活が養生なのです。
養生は、特別なことではなく、日々の積み重ねから成り立っているのです。

一物全体から考える種の大事さ

IN YOU読者の方は、普段から気を付けているとは思いますが、
養生の中で、一番影響が大きい食事ですから、
食べ物にもこだわっていきたいところではありますね。

基本的に、食べ物とされているものは、捨てるところがないとされています。
まれに、毒性を持っているものもありますが、
色々な処理をして、毒抜きをすると食べれますし、
少量だったら薬にもなることが多いですね。

そのため、一物全体を取ることがおすすめです。
いつも捨ててしまっている、野菜の皮やヘタの部分には、外部から身を守るために、
栄養がギュッと濃縮されており、また、生長点であるため、
エネルギーがギュッと詰まっている部分なので、捨てるのがもったいないのです。


現代の食べ物は、見栄え重視で、汚れやすい皮やヘタの部分はカットされがち。
また、食べやすさも重視されているため、
ちょっとした渋皮や薄皮、固い部分は取り除かれ、捨てられてしまいます。

一番わかりやすいのが、白米です。
白米は、糠と胚芽を取り除いた状態のことを言います。
白米は、土に蒔いても芽は出ません。
一方、玄米は、土に蒔くと芽が出てきますね。（厳密には発芽させて・・・ですが）
玄米は、種でもあるため、栄養がギュッと詰まっています。

ですが、現代の食卓は白米が主流のように、
どんどん、食べにくいものは改良されていっています。


その代表的なものが、種なしの食べ物たち。
確かに、食べるときに邪魔ではありますが、種は命の源。
無理やり種を食べようという事ではありませんが、
種＝命の源をなくすという意味は、実は重大ではないのでしょうか？

人間にも起こり始めている種なしの連鎖

さて、種は、食べ物だけではありません。
人間にも、種＝生殖の能力があります。
この能力が落ちると、不妊症になりますよね？

現代社会は、晩婚化が進み、生物学的に理想の時期に妊娠出産を迎えることが少なくなっています。

漢方薬局勤務時代、実に多くの不妊症の方の相談を受けていました。
女性だけでなく、男性も、精子の運動率や量の低下が原因で来られていました。
そして、多くの方は、先ほど挙げた養生、特に食事がおろそかになっている人が多いことが特徴的でした。
ですが、検査しても異常はないのに妊娠できない方が増えているのも事実。
目に見える異常ではなく、命を育む種＝卵子や精子に力がなくなってきていると思います。


種がないと絶対に子孫は残らないのかというとそう言う訳ではありません。
植物も突然変異で大きな実はできるけど、種がないこともあるそうです。
温州ミカンやバナナなどが該当します。
この場合、添え木で増やしていくという事ですので、基本的に人が手を貸して増やしていっているのです。
また、添え木で増えるぐらいの生命力がある、ということでもあります。

ですが、人間は、手や足からは子供を増やすことはできません。
人間もやがて、人工的にしか出産できない・・・なんてこともあり得るかもしれませんね。

丸ごと食べて、生きる力を養おう

私たちができることは、自分の生きる力になる食べ物を見極める力をつけること。
また、その食べ物を正しく食べることが重要です。

部位によって薬効が違う？根から実まで漢方薬になる植物

捨てるような部位にも生きる力を養う力があるといわれてもピンとこない方も多いでしょう。
ですが、そういった場所が薬になると知ったら、食べ物の力も見直すかもしれませんよね。

例えば、果物の桃
まず、桃の種は、桃仁（とうにん）と言って、漢方薬の原料になります。
桃仁は、桃核承気湯といって便秘や打ち身に使うお薬や、
婦人科で有名な桂枝茯苓丸という生理不順などに使っていくお薬に配合されています。
お血を出す作用があるといわれていますね。
桃の果肉は、食物繊維が豊富なため、便秘しがちな方にお勧めです。
また潤す作用もあるので、美肌にいい果物として、また縁起のいい果実として古来中国では有名ですね。
桃の葉は、薬湯としても有名です。
よく、入浴剤などに「桃の葉エキス配合」と書いてあるものありませんでしたか？
あせもや湿疹などに良いとされています。

まさに捨てるところなし！みかんの皮は漢方薬になる。

そして、みかんの皮も漢方薬の原料になります。
陳皮といって、温州みかんの皮を乾燥させて作ります。


陳皮は、胃腸の働きを整え、気の巡りをよくする働きがあります。
そのため、六君子湯や補中益気湯といった胃腸の漢方薬に配合されています。
他にも、七味唐辛子にも配合されていますね。

みかんの果肉自体は、ビタミンCが豊富ですから簡単に風邪予防に使うことができますね。

ですが、先ほどの桃も言えることですが、農薬が心配になりますよね？
いくら身体には一物全体がいいとはいえ、有害なものを取り入れることは避けたいものです。

無農薬なら可能！オレンジピールのチョコレートがけ

IN YOUMarketで取り扱っている自然栽培・無農薬のポンカン、
これなら、皮までしっかり食べることができます。
マーマレードジャムにして食べることもできますし、季節はバレンタイン！
オレンジピールのチョコレートかけにして、お茶うけにするのもいいですね。

オレンジピールは、皮を適当な幅に切って、よく日が当たる風通しのいい場所で乾燥させれば出来上がりです♪
チョコレートも、ＩＮ ＹＯＵMarketに取り扱いがありますから
自分好みのチョコレートと無農薬オレンジピールで簡単に、
でも身体にやさしくおいしいお菓子を取り入れてみてくださいね。

間食も立派な食事で、養生です。
生きる力を養うために、あなたはどんな選択をしますか？

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