タンパク質の摂り方のお手本はインド人!?正しいタンパク質の摂り方とは?
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タンパク質の摂り方のお手本はインド人!?正しいタンパク質の摂り方とは?
インドと聞くと何を連想しますか?
カレーばかり食べている国でしょ、とか、最近ではインターネットの
お見合いサイトが大人気な国だ、とかでしょうか。
初めまして、ライター、翻訳家の村田と申します。
過去のインド滞在経験を元に『だれも知らなかったインド人の秘密』という本の執筆、翻訳を行いました。
今回はその経験から、皆さんにインドで学んだ食生活についてお話しようと思います。
インドに住んでいると当たり前のように、食事は菜食で、私も感化され当時は菜食でした。
菜食のお陰もあって身体も軽く、体調はすこぶるよかったのですが、
時折「タンパク質をもっと摂らなくてもいいのかな?」と
不安になる時がありました。
でも、インド人の食生活を知るにつれて、その不安も徐々に消えていきました。
裕福な人に限られはしますが、インド人の食事には何十種類もの
豆や野菜などが豊富に使われ、
食生活は非常に豊かなのです。
良質のタンパク質をふんだんに摂っています。
そのタンパク質とは、
精製されたバターであるギーとか、
ホエイ(バターミルク、清乳、豆乳)とか、
パニールと呼ばれるチーズなど、
日本では見たこともないような食材を目にしました。
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私が特に好きだったインド料理はパラックパニールです。
ヒンディー語でパラックは、ほうれん草のことです。
先ほど触れたように、パニールは、チーズのことです。
トロトロに煮たほうれん草の緑に白いチーズがとても配色よく、今ならインスタ映えと言ったところでしょうか。
大変美味しくて、スパイスも軽めなので、日本人の口によく合います。
インド人にとってチーズは買うものではなく、自分で作るもの。
今でも冷蔵庫がある家は限られますし、チーズはあまり市販されていないからです。
見た目はカッテージチーズのようで、味はモッツアレーラ・チーズに似ています。
冷蔵庫が普及していないということは、毎日新鮮な食材を買わねばなりません。
会社に行く前の男性が、市場でその日、妻が調理する材料を買っているのをよく目にしました。
インドでは家庭でも経済を握っているのは夫の場合が多いのです。
ホエイはすぐれたタンパク質源
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ホエイは人間を構成しているタンパク質に一番近いと言われています。
日本でも今、ホエイが巷で話題になっていますよね。
ネットでもホエイプロテインを謳った多くの商品が売り出されています。
ホエイプロテインがアスリートに人気な理由はどこにあるのでしょうか?
それは、ホエイから良質なタンパク質をはじめ、
乳酸、ビタミン、ミネラルを摂ることができるからです。
吸収率も非常に速いので、筋肉の損傷修復に役立ちます。
ヒポクラテスも治療薬として利用していたといいますから、
昔からホエイは注目されていたのですね。
注意しなければならない事は、市販されているプロテインには、
飲みやすいように甘みや香料などの添加物が入っていることです。
インド人のように、自分でホエイを作れば
無添加のものを摂取できるというわけです。
簡単ですから、是非自分で作ってみましょう。
ヴィーガンホエイとヴィーガンチーズの作り方
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とても簡単です。
①1000ccの牛乳(ヴィーガンの方はぜひ豆乳で)を弱火にかけ、レモン2個(インドのレモンは小さいので2個、約10cc)を絞って入れ、4~5分かき混ぜます。
②だんだん乳脂肪分が固まってきます。
③ザルにガーゼか布巾をおいて、鍋の中身を流しこみます。
④ザルの下にボールを置いておけば、バターミルク(清乳、ホエイ)が完成!
⑤水分を抜くために、重しをして1時間も放置すれば、布の中には甘みのある美味しいチーズも出来上がります。
インド食にはタンパク質がいっぱい
![タンパク質](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/chickpea-315508__340.jpg)
インドは日本の8倍という広大な土地に12億人以上の人が住んでいます。
インド料理といっても、北インドと南インドではずいぶん違います。
各家庭では日本と同じように30分から1時間かけて夕食の準備をします。
簡易圧力鍋はたいていの家庭にありますので、時間を短縮して豆なども煮ることができます。
菜食主義者の多いインドでは、豆は重要なタンパク質源です。
日本でカレーを作るときに豆を使うことはあまりありませんよね。
一日三食のうち一食は必ず豆カレーを食べます。
インドでよく見かけた豆をあげてみましょう。
ムングダール、ひよこ豆、ウラド豆、ラージマ豆、ブラックチャナ豆、大豆、チャナダール、
ブラックマスール、緑豆、グリーンピース、レンズ豆、ロビア豆、ブラックウラド豆、
モスダール、イエロースピリッツ、、、、、
こんなに豊富に豆を食べるなんてびっくりですよね?
他にも何十種類とあるんですよ。
豆の種類がこんなにたくさんあるため、
毎日食べても飽きるということがないんですね。
参考:インド家庭料理ラニ
日本のご飯にあたる主食は、インド北部ではコメとチャパティと呼ばれる無発酵平焼きパンです。
チャパティはアタという全粒粉に、塩と水を加えて練った生地を、丸く伸ばして焼いたものです。
![タンパク質](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/food-577225__340.jpg)
インド南部では主食はコメで、おやつにドーサ(原料は米粉と豆粉)
というクレープに似たものをよく食べます。
ドーサは直径40cmぐらいあります。
インドの米はジャポニカ種ではなく、インディカ種
(細長くてねばりの少ない米)なのはご存知ですね。
炊飯ではなく、「ゆでる」という調理法で食べています。
さらにギーと呼ばれる精製バター
(精製して不純物を取りのぞいた純粋な油)も、インド料理には欠かせないものです。
インドでは、子供も大人も、日に何杯も何杯もチャイ
(茶葉を甘味とスパイス、牛乳で煮だしたもの)を飲みます。
会社勤めの人は日に10~15杯も飲むと聞きました。
インド人の多くは肉を食べませんが、上で紹介したように
豆などで質の良いタンパク質を摂っているのです。
タンパク質に関する研究
名古屋大学の理論生物物理研究所がタンパク質の構造、
ダイナミクスと機能について興味深い研究を行っていますので、ご紹介しましょう。
同研究所では、「生命は自然が長い時間をかけてつくりあげた天然の工学システムだ」と言います。
研究の内容は「システムの動作を担っているタンパク質、
デオキシリボ核酸(DNA)などの生体分子は、どのように設計されているのか」です。
計算と理論によって、「生命とは何か」を追及しているのですね。
少し難しくなりますが、以下に同研究所のホームページから引用してみます。
タンパク質のフォールディングは、ほどけたひもが、生理的機能を発揮する美しい立体構造に折りたたまれる魅力的な過程です。(中略)
生命活動の万能の担い手であるタンパク質はアミノ酸が連なった「ひも」状のポリマーです。 (中略)
アミノ酸の並び方(配列)に特有のある「かたち」(立体構造)に折れたたむ必要があるのです。
その折れたたみはフォールディングと呼ばれていて、
生命科学の重要な課題として長年研究が進められていますが、まだ十分に理解されているわけではありません。 (中略)
言い方を換えると、タンパク質の立体構造はアミノ酸の「ひも」が最も安定な状態に落ち着くということです。 (中略)
しかし、細胞の中でのフォールディングは一般に簡単ではありません。
タンパク質がリボソームというタンパク質工場で産まれてきたばかりの「ひも」状態はとても不安定で、
周りに同様の不安定な「ひも」があるとからまりあって凝集になってしまいます。
また、フォールディングしたあともタンパク質は一般に不安定なので、
高い温度にさらされたりするとかたちが崩れて(変性と言います)、凝集になります。
卵をゆでるとゆで卵になるのが変性による凝集の例です。
引用:「名古屋大学の理論生物物理研究所」
上記の資料から、人間の体は約10万種類のタンパク質から構成され、
このタンパク質は、20種類のアミノ酸が数十~数百個つながり、
折り畳まれてできていることがわかりました。
アトピーとタンパク質の関係
次にアトピーとタンパク質の関係をみてみましょう。
よくアトピーはタンパク質を摂取すると改善すると聞きますが、かえって悪化する人もいるようです。
どういうことなのでしょうか。
アトピーのかさついた皮膚を再生するための治療にはタンパク質が必要です。
食事で摂取したタンパク質は、酵素によりポリペプチドという物質に変化します。
最終的にはアミノ酸に分解されて吸収されます。
タンパク質とアミノ酸は、肌に必要不可欠ですが、
プロテインでアトピーが悪化する人は以下のような原因が絡んでいます。
それは、胃酸が十分でなかったり、食べる量が多すぎて消化不良になると、
アミノ酸まで分解しきれずに、ポリペプチドのまま残ることがあるからです。
小腸が健康であれば、分解できなかったポリペプチドであっても、
小腸粘膜の上皮細胞が分解してから吸収してくれます。
しかし、小腸の壁が炎症を起こしていると、
そのままポリペプチドが血中に入ってしまうのです。
その結果、血液中を巡り続け、異物として皮膚の炎症の原因になってしまいます。
アトピーで悩んでいる人は、まずは体調を整え、腸を良好な状態にして、
自分に合ったプロテインを適量摂取することが大切です。
インド人がエネルギーに溢れ、健康である理由
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以上、インド人の食生活を紹介することを通じて、
菜食の彼らが健康に、長生きをしている理由をさぐってきました。
私はインドについての記事を書く度に、ジャイプルという大都市のスラムの
子どもたちのことを思い出します。
インドの滞在時に給食支援、学習支援をしており、そこであった子供達のことです。
子どもたちは高速道路の橋げたの下やスラム街に住んでいます。
親はアルコールにおぼれ、子どもたちを学校にはやらず、働かせます。
仕事といっても、ゴミ拾いや物貰いしかありません。
彼等の給食にバターミルク(ホエイ、清乳)をよく出していました。
インドは日本に比べて格差が激しく、カースト(階級)が存在します。
上の記事は、限られた上位カースト者の食事であることを明記しておきますね。
ちなみに、低いカーストの人たちは牛肉以外の肉なら食べます。
機会があれば、その理由などもお話ししたいと思います。
執筆代はスラムの子どもたちの支援に使わせていただきます。
執筆した書籍:『だれも知らなかったインド人の秘密』
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