よく耳にする「還元」って一体何？ 体のサビを防ぐ還元力のある食べ物とは。薬剤師が教える正しいアンチエイジング方法。

こんにちは！薬剤師のNOZOMIです。
桜も開花し始め、日差しが温かく感じる日も増えてきましたね。

INYOUの読者の皆さんは、そろそろ紫外線対策をし始める方も多いと思います。
紫外線は、シミやそばかすの原因になりますし、肌が弱い方は火傷してしまう事もありますので、
肌に良くないというイメージは持っているかと思います。

実は、肌だけでなく、身体の中の細胞を酸化させる原因にもなります。
酸化と聞くと、なんだか良くない印象を受けますが、
病気の原因になるぐらい、有害な酸化物質＝活性酸素を作り出してしまいます。

そして、活性酸素を作る原因は紫外線だけでなく、なんと食品にもあります！
一方で、この活性酸素を除去したり、還元（無毒化）してくれる食品もあります。

酸化してしまう原因や、その対策をしって、錆びない身体作りをしていきましょう。

このまま酸化した食べ物を取り続けますか？？

酸化とは？

そもそも、酸化ってどんな状況になることか知っていますか？

身近な反応で見てみましょう。
自転車とか、金属部分がさび付いたことありませんか？
鉄（金属）と空気中の酸素が反応して、さび＝酸化鉄が生じるのです。

みなさん、1度は触ったことがあるのではないでしょうか？
ぼろぼろと脆く、そしてあんなに硬かった鉄の部分が腐食して、欠けていきます。

この、酸化が身体の中でも起きていると知ったら、ゾッとしませんか？？

活性酸素ってよく聞くけど、これも酸化の原因？

人間は、呼吸をすることにより酸素を吸って、二酸化炭素を出します。
身体の中には、十分に酸素が存在していることになりますから、酸化する条件を満たしています。

ヒトは呼吸によって酸素を取り込み、主にミトコンドリアに存在する電子伝達系により ATPを産生し、生命活動に必要なエネルギーを得ている。この過程で酸素は4電子還元され水となるのであるが（O2＋ 4H＋＋4e－→2H2O）、必ずしも酸素分子に電子がきっちり4 つ渡されるとは限らない。このように酸素分子に不完全に電子が渡された状態、つまり酸素分子が部分的に還元されたものが活性酸素（Reactive Oxygen Species；ROS）である。

『活性酸素と抗酸化物質の化学 中村 成夫 日本医科大学基礎科学化学』

これもちょっと分かりにくいですよね。

学生時代の化学の知識を思い出してください。
酸素は、－O－　と手が2本伸びています。
この手にH－O－HのようにHが２つくっつくと、
水H2Oのように安定した物質になります。

酸素は、O2と表すように、
O=＝Oとお互いが手をつないでいる状態ですが、
活性酸素は、
H－O＝O－
のように手が1本宙ぶらりんになってしまう事を言います。
※活性酸素は、スーパーオキシド （ O2・－）、ヒドロキシルラジカル（OH・）、
過酸化水素（H2O2） など様々あります。
今回は分かりやすいように、表記しています。

これでは不安定なので、手をつなぐ相手を探します。
身体の中の、脂質、たんぱく質、核酸などを攻撃しながらくっつこうとします。

特に脂質とくっつくと、過酸化脂質という物質になるため、
心筋梗塞や動脈硬化といった様々な疾患の原因になります。

活性酸素を増やしてしまう原因

さて、人間は生きている限り、酸素を取り込みますから、
その酸素によって活性酸素を作り身体を傷つけて、病気になりやすい状況になっています。
ですが、みな、酸素を取り込んでいるけれど、全員が全員、動脈硬化や心筋梗塞にならないのも事実。

その違いは、様々ありますが、１つは活性酸素を増やしてしまう生活習慣が影響しているのです。

活性酸素を増やす原因として

・タバコ
・アルコール
・脂質の多い食事
・ストレス
・過剰な運動
・過度な紫外線
・排気ガスなどの大気汚染などがあります。

日々の食生活や嗜好品はもちろんのこと、
環境汚染も活性酸素を増やす要因の一つとなると、
自然保持は他人事ではなくなってきますよね。

また、酸化している食べ物を取ることも、活性酸素を増やす要因になります。
例えば、お醤油や揚げ物の油なんかは目に見えて変色するので実感する方も多いはずです。
新鮮なお醤油や油は、透き通っていて色も薄いのですが、
加熱して酸素と反応したり、空気中の酸素と触れる時間が多いと、
色はどんどん黒に近い濃い色になり、透明度も落ちてきます。

ですが、なかなか酸化しないように開封して全部を食べきる！という事もできないですよね。
一体どうしたら活性酸素の脅威から逃げ延びられるのでしょうか？


☆動画コンテンツIN YOU Tube『アトピーの時に食べてはいけない食べ物とアトピーにいい食事とは？』

ポイントは還元物質！活性酸素から身を守り、生き生きとした細胞を手に入れよう。

活性酸素をやっつける方法

さて、活性酸素まみれと言っても過言ではない、現代社会の食事と環境ですが、
人類全員が、活性酸素が原因で病気になっているわけでもありません。
きちんと身体の中にも、活性酸素を除去する仕組みがあるのです。

『そのひとつが活性酸素を消去する酵素である。特にスーパーオキシドを消去する酵素と、
過酸化水素を消去する酵素がよく知られている。』と引用文献にもあります。

これらの酵素は、肝臓、腎臓、赤血球などの細胞に含まれていますので、
通常はこの体の仕組みでもって、有害な活性酸素を除去しているのです。

この酵素の他に、抗酸化物質といって、食品からも取り入れられる対活性酸素物質があります。

天然には抗酸化作用を有する低分子化合物が数多く存在する。
生体はこれらを生合成したり、食物から取り込むことによって、活性酸素による酸化傷害から生体を防御している。
天然に存在する抗酸化物質としてもっともよく知られているものがアスコルビン酸（ビタミン C）である。
アスコルビン酸は，活性酸素に電子を1つ渡すと自らはラジカルとなるが、このラジカルは Fig. 3 に示すように共鳴により安定化される。
このようなラジカルの安定化が、ほかの分子を次々とラジカルにしていくような連鎖反応を防ぐとともに、
自らは不均化してデヒドロアスコルビン酸となる。
このような抗酸化作用からアスコルビン酸は食品添加物として広く使用されている。

『活性酸素と抗酸化物質の化学 中村 成夫 日本医科大学基礎科学化学』

他にも、D-α‐トコフェロール（ビタミン E）や緑茶に含まれるカテキン、
赤ワインに含まれるレスベラトロール、胡麻に含まれるセサモールなどポリフェノールなども、
抗酸化物質として有名ですね。

抗酸化物質≒還元物質！は他にどんなものがあるの？

積極的に取り入れたい、抗酸化物質、還元物質は、世の中に数多くありますが、
折角取り入れるなら、原材料にこだわりたいですよね。

例えば、抗酸化物質で有名なビタミンCは数多くの合成ビタミンCが出回っています。
かたや、合成ビタミンCも天然ビタミンCも全く同一の物質だから問題ないという文献もあれば、
合成ビタミンCとパラベンの反応で発がん性を有するなんて情報も出回っており、
何を信用していいかわからないですよね。

一番信用できるのは、歴史だと思います。
人類が、今まで長い歴史の中で食べ続けていたものこそ、
科学的な根拠を得られなくても、人類のDNAが立証していると思います。
そのため、やはり私としては、食品から取るビタミンCがおすすめです。

他の、ポリフェノールやカテキンなども同様です。
INYOUmarketには様々なサプリメントの取り扱いがありますが、
全ての製品が無添加・無農薬、そして、自然由来のものです。

口にすることをためらう事がない製品は、
ストレスも軽減しますから、活性酸素を発生させないことにもつながりますね！

最後に、抗酸化物質≒還元物質として代表的なものを上げておきます。
ぜひ、普段の食生活やサプリメントを選ぶときに役立ててくださいね！

・いちご
・チョコレート
・モリンガ
・アロエ
・緑茶
・赤ワイン
・ルイボスティー
・りんご
・クコの実
・ブルーベリー
・ザクロ


引用文献：『活性酸素と抗酸化物質の化学 中村 成夫 日本医科大学基礎科学化学』

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