米のとぎ汁の究極のアレンジ活用方法を教えます|米のとぎ汁乳酸菌の作り方・使い方
日本人の主食といえば、もちろんお米ですね。
しかし、そのために私たちの生活の中では、
日々当たり前のようにお米のとぎ汁が発生しています。
この「とぎ汁」が、河川を汚す一因になっていることはかなり昔から指摘されていました。
おいしいごはんを食べるとどうしても出てしまう副産物「米のとぎ汁」を、どうすれば上手に処理できるのでしょうか。
本稿は、集合住宅の5階に住む私が米のとぎ汁を流さない方法を見つけようと、さまざまな方法を試してみた体験記です。
情報収集と実践を通して得た、私なりの答をご笑納ください。
なぜ米のとぎ汁を流してはいけないの?
そもそも、どうして米のとぎ汁が環境に悪いのでしょうか。
よく聞くのが、富栄養化という言葉です。
精米した後のお米には、汚れやゴミのほか、
精米で取りきれなかったぬかも付着しています。
これらをきれいに洗い流すのが「米をとぐ」という作業です。
米をといだ後、ぬかはとぎ汁とともに排水溝から河川へ流れ込み、
有機物(つまりエサ)としてプランクトンの栄養となります。
その結果、プランクトンが増えすぎて生態系のバランスが崩れ、
環境汚染につながってしまうのです。
なお、現在では「水質汚染の原因はさまざまであり、
米のとぎ汁が及ぼす影響はそんなに強くない」という見解もあります。
くわしくは以下の記事をご参照ください。
米のとぎ汁を排水溝に流してはいけないって、いつから言われていますか?環境破壊の本当の犯人は…!
流しに流せない米のとぎ汁、どうすればいい?
それでは、いつもは流しに流してしまうとぎ汁を具体的にはどう処理すればよいのでしょうか。目指すのは、「流さない」「捨てない」ということです。
また専門的な化学処理ではなく、家庭で手軽にできる方法ということも重要なポイントです。
そのうえ集合住宅の5階という環境でも可能な対策でなければなりません。
そんなうまい方法は、はたして本当に存在するのでしょうか?
対策1 庭に撒く
一般的なとぎ汁対策として「植木の肥料として庭に撒く」方法が挙げられます。
米のとぎ汁は有機物、リン、窒素を含んでいますが、これらはすべて植物の肥料になります。
土に戻せば川を汚すことなく、
しかも安全にリーズナブルに(なにしろとぎ汁は無料!)土壌改良が実現できて一石二鳥です。
とはいっても、それは広い庭や畑がある家庭での話。
我が家のような、ベランダしか屋外スペースがない集合住宅ではこの対策は使えません。
我が家の失敗
それでもなんとか対策をしようと、ベランダの鉢植えに米のとぎ汁をやっていたところ、
なにやら土がカビたような雰囲気になり、
異臭と小さな虫が発生しました。
明らかに富栄養化で生態系バランスが崩れています。
全ての植木を植え替えましたが、
その際土が妙に固まってベタついた感じになっているのを発見しました。
鉢植えという限られた土壌の場合、
毎日とぎ汁を与えるとすぐに富栄養になるようです。
また打ち水としてベランダに撒いてみたこともあります。
が、乾くと白い米ぬか成分が残り、ここでも虫が発生!
虫をひきつける有機物の魅力と恐ろしさを思い知らされる結果になりました。
対策2 洗顔や入浴時に使う
昔から、日本の女性は米ぬかを美肌のキーアイテムとして利用してきました。
おばあちゃん、ひいおばあちゃんに
「米ぬかを袋に入れて顔をこすると、肌がつるつるになるよ」
と聞かされた方もきっといることでしょう。
ぬかをたくさん含むお米のとぎ汁にも、
優れた保湿効果や洗浄効果があるといわれています。
お風呂に入れるだけで手軽にお肌しっとりの美肌の湯になり、
ポカポカ効果も期待できます。
またとぎ汁で顔を洗ったり、
洗顔後のお肌に化粧水がわりにとぎ汁をつけると、
自然なターンオーバーをうながし美肌になるといわれています。
自然なはたらきで、
お肌に負担をかけずきれいになれるとぎ汁の効果は、
試してみる価値ありといえそうです。
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ふたたび我が家の失敗
ところが、残念なことにこれもうまくいきませんでした。我が家には、アレルギー体質の家族がいるのです。
ぬかが体質に合わず、かえってお肌が荒れて結局中止せざるを得ませんでした。
体に優しい自然素材とはいえ、米ぬかも万能ではありません。
誰にでも合うというわけではないことも、知っておくべきポイントです。
対策3 食器洗いや掃除など、洗剤として使用
米ぬかには油汚れを落としやすくする成分が含まれています。
これを利用して洗剤がわりにとぎ汁を使うということも、昔から広く行われてきました。
米のとぎ汁を洗い桶にためておき、使った食器を浸けておけば準備完了。
軽くこすって流すだけで洗剤を使わずに汚れを落とすことができます。
調理後のフライパンやレンジ周りのこびりつきなど、困った油汚れにも有効です。
また皮脂も油汚れなので、とぎ汁はお風呂掃除にも使えます。
とぎ汁をかけてスポンジでこすれば、洗剤を使わなくてもあかやヌメリがきれいに落ちます。
米のとぎ汁の活用法、どれも抜本的解決とはならず
対策1は無理としても、2と3はかなり有望そうです。
簡単ですぐに実践できて、しかもエコロジカル。
上手に使えれば、理想的な解決法であるように見えます。
しかし、これらの対策にも問題はあります。
それは、再利用しているとはいっても最終的には下水に流しているという点です。
お風呂に入れた場合や食器洗いに使って
そのあと大量の水を流した場合でも、
かなり薄まったとはいえ結局廃棄していることには変わりありません。
「捨てない」「流さない」を目標とした以上、
最終的には流してしまうこれらの方法をとることはできません。
究極の解決法「米のとぎ汁乳酸菌」
こうして行き詰まったかのように見えた、我が家のとぎ汁問題。ところがここで、予想もしなかったとぎ汁利用法を見つけました。
それは「自分の体内で処理する」こと。
とぎ汁を飲んでしまうのです!
巷で話題の「米のとぎ汁乳酸菌」をご紹介しましょう。
とぎ汁は飲める
当然のことですが、米のとぎ汁は毒ではありません。
普通にごはんが食べられるように、とぎ汁も飲めます。
ただ「米を洗った水は流しに捨てるもの」という固定観念があまりに強く、
普通は飲もうとは思わないものです。
そんな中、常識を打ち破るコロンブスの卵的発想で生まれたのが
「米のとぎ汁乳酸菌」です。
レモン汁や有機アガベシロップなどでほんのり味を付け乳酸菌ドリンクとして、
また環境に優しい洗剤や消臭剤として、
多用途に使える優れものです。
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米のとぎ汁乳酸菌の作り方
使うのは、お米をといだときに最初に流す水。このとぎ汁は濃度が高く菌が豊富に含まれるので、醗酵に最適です。
水は水道水だと飲むのに適さない上、塩素が含まれているので発酵しにくいため、
ミネラルウォーターや浄水器を通した水などを使うようにしてください。
お米も同様、飲むことと発酵しやすさを考えて、無農薬のものを使ってください。
【作り方】
500ミリリットルのペットボトルをきれいに洗い、とぎ汁を入れます。
続いて塩と砂糖(精製されていないもの)を少々(小さじ1~2杯程度)加えます。
これは味付けが目的ではなく、善玉菌の栄養にするためです。
あとはこのまま数日から一週間常温でおいておくだけ。
醗酵が進み、どんどん菌が増えてやがて栄養豊富な乳酸菌ドリンクになります。
【要注意!】米のとぎ汁を利用する際のリスク、危険性
腐敗に注意!
手作りの乳酸菌飲料には合成保存料も防カビ剤も入っていません。有機物なので当然腐ります。
作っている途中で腐敗する可能性もありますので、
悪臭などの違和感を感じたら、絶対に飲まないでください。
米のとぎ汁を利用する場合、もともと食品であること(つまり、悪くなる可能性があること)を常に意識することが鉄則。
飲用に限らず掃除に使用した場合でも、後のふき取りをしっかり行うなどの対処が大事です。
発酵による爆発に注意!
醗酵にともない、ペットボトルの中ではガスが発生します。ガスがたまると容器が爆発する危険性があります!
ガラスの容器は割れるととても危険なので使わないでください。
また、保存は冷蔵庫で行うようにし、一日一回ふたを開けてガス抜きをしましょう。
米のとぎ汁は「資源」だった!
「飲む」という誰も予想しなかった方法によって、
我が家のとぎ汁問題はついに解決しました。
とぎ汁を捨ててはいけないという気持ちから始まり、
最後は健康飲料に着地するという驚きの顛末でした。
さまざまな失敗を経て、
お米のとぎ汁はいま「廃棄物」ではなく
「無料で手に入る資源」になったのです。
本稿は、米のとぎ汁対策を第一歩として
廃棄物問題を真剣に考えるべく書かれました。
いちばん身近な「ごはん」という食物を通して、
家庭から出る廃棄物の問題にどう向き合っていくのか、
それを考えるきっかけになれば幸いです。
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