人間の五感の「触覚」と健康との関連性。子どもの発達にも重要な皮膚感覚を刺激して健康を手に入れる3つの生活習慣
こんにちは。
日本糀協会 えいらくさゆりです。
皆さんは、普段の生活の中で「触覚」と「健康」を結びつけて考えることはどのくらいあるでしょうか?
私は子育てする中で、食と同じくらい意識して来たのが、この「子どもの触覚をたいせつにすること」でした。
今だに「泣いてすぐ抱っこはダメ」と言う人もいますが、私は小学校に上がってからも、一緒に散歩したり、家に帰る途中にすぐ「抱っこ」をしてしまいます。
上の子は、下の子が産まれた小2くらいから外ではやらなくなりましたが、下の子は小2の今でもすぐ「抱っこして〜〜」と言ってきます。
とても疲れている時は「今ちょっと無理〜」って言うときもありますが、帰り道100メートルくらいはランドセルを背負ったままでも抱っこして歩くこともあります。
過保護だと思いますか?
赤ちゃんの頃にどれだけ抱っこされたかで、その人の一生の健康がきまる。
「赤ちゃんが泣いたらすぐ抱っこしてあげればいい。」
この育児方法が認められだしたのは近年でしょう。
一昔前までは、 「抱き癖がつく」 といわれて、
泣いても布団に寝かせたまま、泣かなくなるまで放っておくのが良いと言われることが多かったと思います。
この方針が変わって来たのは、主に発達心理学研究の進歩によるものです。
自分の呼びかけに答えてもらえなかった赤ちゃんは無気力・不信感が増大する
児童精神科医・佐々木正美先生の著書『子どもへのまなざし』の中で、何十年か前のヨーロッパの乳児院で行われた実験のことが書かれていました。
引用
子どもをアトランダムに二分して、望んだ乳児に深夜に授乳するグループと望んでもミルクを与えないグループに分けまして、その後ずっと調査が行われました。
普通乳児院では夜中の2時3時に、オッパイが欲しいからと泣いたからといってミルクを与えません。与えられるほど、夜勤の人手が無いのです。〜省略〜
夜泣きをしたからといってオッパイをあげないでおくと、子どもは早い子は3日くらい、長い子でも2週間は越えないそうです。平気になってしまうわけです。翌日の朝まで泣かない子になります。やったり、やらなかったりすれば、これはずーっと泣き続けます。それで、やらないでおくと2週間くらいで翌日の朝まで泣かないで静かに待てる子になりました。
【 基本的信頼感と不信感】
そこで、翌日の朝まで泣かないで待てるようになった赤ちゃんは、忍耐強い子になったのか、現実認識ができるようになったのかどうかということです。
実際は、忍耐強い子になったのはなくて、あきらめの早い、無力感の強い子になっただけなのです。
ミルクをもらえない子は、残念ながら、不信感と無力感が強くなってしまいます。やったってダメなものはダメだ。すぐに努力を放棄する子どもになるわけです。無力感の非常に強い子ども、挫折しやすい子ども、それから周囲の人に対する基本的な不信感、こういうふうなものが、いろんな程度に子どもに身についてしまうということがわかりました。
〜省略〜
自分を信頼する力というのは、人を信頼する力と同じものなんだということがわかって来ました。自立してちゃんと育つ子どもは、自信のある子どもは、オッパイを与えられた子なのです。 以上
赤ちゃんが泣いたら抱っこする。
赤ちゃんか泣いたらミルクをあげる。
心理発達過程で、子どもの要求に応えてあげる、こはとても大切なことなのです。
心理発達だけじゃない。保護者との身体接触は赤ちゃんのDNAを変える!
2017年、ブリティッシュ・コロンビア大学医学部の実験(Holding infants or not can leave traces on their geses 赤ちゃんを抱っこするかしないか.保護者と接触量が赤ちゃんの遺伝子を変化させる)によると、
赤ちゃんと保護者の肉体的接触が多いか少ないかで赤ちゃんの遺伝子に大きな差が出ることが分かっただけでなく
「体の免疫と代謝に関係する DNA」に明らかな差異が出るということがわかりました。
研究は、生まれて五週目の赤ちゃんの親たちに子育ての中の記録をとってもらい、赤ちゃんの様々な感情や状態の記録とともに「どのくらい肉体敵に接触していたか」ということを記録してもらっています。
その4年6ヶ月後にその子どもたちの DNA を採取して調べたところ、
「親との接触の時間の差が、DNA の生物学的的な優劣と比例していた」という結果がでました。
「5週目の赤ちゃんの時に、たくさん抱っこ(肉体的接触)された赤ちゃんのほうが生物学的に優位な遺伝子だった」と。
これは、ブリティッシュ・コロンビア大学の医学部小児科で「早い時期からの健康のスタート」について調べるプロジェクトで行われた実験で、「肉体的接触と健康について医学的にはっきりした結果がでたのは始めて」とのこと。
他の動物類での実験などと照らし合わせてみると、この「子どもの時に生じる DNA の差異」は、その人の健康に一生影響するかもしれないため、
身体的接触・子どもへの皮膚刺激がその子の人生にいかに重要かということがわかります。
母親の気持ちとしては、赤ちゃんや子どもを「抱っこしたい」と思うのはふつうのことに思うかもしれませんが、
時代時代の育児法にながされて頭で考えてしまうお母さんには、もっと抱っこしたくてもできなかった、という方もいらっしゃると思います。
育児の中で、どっちが正解なの?と迷ったときは、
お母さんの腑に落ちるやり方が一番良いのではないかと思っています。
この研究は赤ちゃんのときだけのものですが、この実験の結果から想像してみても、
私は子どもから大人まで、この触覚を大切にすることは、心と身体の安定につながっていると思うのです。
子どもだけじゃない。大人の健康にとっても皮膚刺激は大切
感情を呼び起こす「C触覚線維」を意識したマッサージでストレスOFF
触れることの大切さは、人から言われなくても「心地よい」「安心する」などの理由から健康に良さそうだと感覚的に分かっている人も多いと思いますが、その大切さは科学的にも証明されています。
人の触覚センサーは全身に分布し、皮膚の深さと順応の速さによって、4つの刺激に反応します。
・マイスナー小体: 皮膚の浅い位置にあり順応が早い。速度を検出。
・メルケル盤 : 皮膚の浅い位置にあり順応が遅い。刺激の強度を検出。
・ルフィニ終末 : 皮膚の深い位置にあり順応が遅い。皮膚の引っ張りなどを検出。
・パチニ小体 : 皮膚の深い位置にあり順応が早い。加速度などを検出。
これによって様々な刺激を皮膚で受取脳へと伝えたり、反射を起こしたりしているのですが、最近になって、これ以外にも「受容体をもたずに触覚反応を示す C触覚繊維」が発見されました。このC触覚繊維は、手のひらの足の裏以外の全ての皮膚状に存在しますが、上の4つと異なる最大の特徴は、「感情を呼び起こす感覚」に関わっているということ。
Olausson, H. et al., (2002) Unmyelinated tactile afferents signal touch and project to insular cortex. Nature Neuroscience,5, 900 – 904.
触れること、触れられることで「気持ちいい」「気持ち悪い」と言った感情を生み出すこの神経繊維は、「触れられている」という「自己を認識する」感覚となります。
好きな人に触れられることは、自分は認められていると言う感情となり、セルフマッサージの時間は自己と向き合う時間となるのです。
秒速3~10cmのマッサージがポイント
この神経繊維は、秒速3~10cm(ピークは5cm程度)で触れた時のみ興奮し、脳の視床を介して副交感神経を優位にします。
(秒速20センチ、秒速1センチのときは反対に交感神経が優位となっています
https://mediplus-lab.jp/contents/detail/971)
この絶妙な速度でマッサージすることで、リラックス効果は高まるのです。
Olausson, H. et al., (2008) Functional role of unmyelinated tactile afferents in human hairy skin: sympathetic response and perceptual localization. Experimental Brain Research, 184,135–140.
実はこのことを知る前から、娘が寝る前に「マッサージして〜」とやり方まで指定してくるようになりました。
日によって、背中だったり、腕だったりするのですが、1、2本の指でゆっくりなぞるようにマッサ–ジするというもので、「これやってもらうとすぐ眠くなる。きもちいい」と言っていました。
今思えば、娘は感覚的にリラックスしてよく眠れる方法を私に指定していたことになります。
リラックスとともに「母親に認められている」という承認欲求も満たされて眠りにつけるという、
自分にとって最も良い眠りへの時間を的確に要求してくる子どもの感覚はすごいなと思いました。
意識して生活してみよう!皮膚感覚を刺激して健康を手に入れる3つの生活習慣
ふれあいを大切にしよう!
パートナーとのスキンシップ、子どもとのハグ、愛犬や愛猫などとのふれあい。
これらの全てが皮膚感覚を刺激します。
このようなふれあいによって愛情ホルモンと言われる「オキシトシン」の分泌が高くなることも知られており、
・仕事のストレス低下
・血圧の安定
にもつながります。
また、男性は女性に触れられることで自信が増したり、リスクの高い行動をとるようになることも知られています。
これらは、母親から与えられる「自己肯定感」からきているのではないかと言われています。
また、女性は意識せずとも男性に触れられることで体温が上昇しやすいことも知られており、血流改善などにもつながります。
子どもだけでなく、お疲れのパートナーにも優しいマッサージは効果的です。
このふれあいのポイントは、短時間でも「くり返す」こと。
一日10分程度でも、週に何度か〜毎日のスキンシップをすることでオキシトシンの分泌は増加します。
ゆっくり安定した幸福感を得られるオキシトシンをたくさん分泌させて、心を安定させることでストレスを減らし、健康な毎日を送りましょう。
肌に触れるものを見直そう!
洋服もそうですが、毎日直接肌に触れる下着やナプキンはもっと皮膚刺激に重要と言えます。触覚は、重いものと軽いものをもったときで、人に下す印象の判断が変る。
固い椅子に座る人は、柔らかい椅子に座る人よりも価格交渉に応じにくい。
というような実験結果もでているほど、その時点時点での選択や判断に影響を及ぼします。
「ここぞと言うときの勝負下着は、男女とも、仕事で意見が取り入れられやすくなったり、自信を持って物事に当たれるという効果をもたらす」などと言われていますが、
落ちついて過ごしたい時、優しい気持ちになりたい時など、その日によって下着を意識して選んでみるのはいかがでしょうか?
自分に自信が持てる高級ランジェリーをつける日もよし。
オーガニックコットンの下着でリラックスして過ごす日もよし。
肌に直接触れるものの大切さを意識するだけで、毎日皮膚から受け取る刺激を感じて触覚を磨きましょう。
特に、女性が憂鬱になる生理期間は優しいオーガニックコットンの布ナプキン等は、神経を落ち着かせてくれそうですね。
優しい肌触りになる、環境と人に優しいオーガニック洗剤【IN YOUMarket限定】一袋で400回使える。 常識を覆す洗剤!完全オーガニックなのに1回あたり21.75円。by HAPPI
¥ 10,263 (税込)食べるときの「食感」も大切にしよう!嗅覚とともに味覚に深く関係している、食事のときの「食感」。
「食感」をとくに意識して食事を作ったり、食べてみるのはいかがでしょうか?
日本語と外国語を比べると、日本語にはテクスチャー表現の数が多いことが知られています。
このことからも、日本人は昔から「食材の食感」を楽しんで来たことが分かります。
食材や調理法に多様性のある和食。
この食感を楽しむ文化は、日本人の心を豊かにし、和食が健康長寿によいといわれる要因の一つになっているのではないでしょうか。
触れる感覚を磨くことは、生きる刺激と楽しみを与えてくれる。
人間は情報収集の際、そのほとんどを視角に頼って生きる生き物です。 そのため、これまで「触覚」はあまり脚光を浴びてきませんでした。しかし、実は指先の触覚は、本当に滑らかな表面上であれば、20〜300ナノメートルの大きさであるウィルスですら、十分認識することが可能です。
触覚は、目に見えないミクロの世界も認識することができるのです。
腸と皮膚は一枚の皮
腸粘膜の感覚刺激についてはまだ分からないことも多いのですが、皮膚と腸粘膜はひと繫がりの一枚の皮。
唇から肛門まで、私たちが食べるものが与える刺激、また、腸に住み着いている腸内細菌たちからの刺激が健康に大きく関わっていてもおかしくはありません。
手で触ってみて、唇で確認して、舌で味わって、歯で食感を感じでから身体の中に食べ物を入れる。
この感覚を意識して磨いて行けば、今自分が食べているものが本当に自分に必要なものがどうか、分かるようになるかもしれませんね!
感覚を磨くためにも、
・いろんな食材がいろんな調理法で調理されたものを食べるようにする。
・よりオーガニックな食材をとりいれ、手で、唇で、舌で、感じながら食べてみる。
・発酵食品や食物繊維の多い野菜などが腸内細菌にどう関わって、自分にどういった刺激を返してくれるか、意識してみる。
こんな食べ方をいつもよりちょっと意識してみたら、食べることに新しい楽しみができませんか?
何をどう食べるか、選ぶのは自分。
自分の感覚を大切に生きて行きたいですね!
IN YOUMarketでオーガニック布ナプキンを買ってみよう!
この布ナプキンは、オーガニック認証を受けた安心の生地で作られています。
今まで布ナプキンデビューできなかった方にもぜひ試していただきたい理由があります。
安心安全な洗剤もついており、今までお気に入りの布ナプキンをお使いだった方も、初めての方にも自信をもっておすすめできる「スターターセット」です。
国内紡績、国内織布!無漂白・無蛍光・綿100%のネル生地の使い捨て布ナプキン2個セット今すぐここをクリック!
コットンの紙ナプキンの上にのせて使える、使い捨て布ナプキン。
国内紡績、国内織布で、無漂白、無蛍光、綿100%のネル生地を使い、職人さんが丁寧にカットした布を使っています。
使い捨ての紙ナプキンを使うのが当たり前だと意識しないかもしれませんが、紙ナプキンに含まれる高分子吸収体が水分を吸収するとゼリー状に固まり、
最初は温かい体液が冷たくなって、体を冷やしてしまうのです。
使い捨て布ナプキンを1枚のせるだけでクッションや布団のようなふわっとした温かさを感じます。
布ナプキンに変えると冷えが解消され、生理のトラブルを解決できる方が多いですが、
この使い捨て布ナプキンをのせることで蒸れずに保温性が保たれます。
触り心地が良いのでコットン紙ナプキンと併用が一番オススメですが、 量が少ない時やおりものシートにも使えます。
たくさん入っているので、重ねて使っても。 皮膚の柔らかいデリケートゾーンに紙がこすれると色素沈着などのトラブルや
かゆみやかぶれなどを感じる方もいますね。この使い捨て布ナプキンをのせるだけで、
モレや匂いなどを気にせず、手軽に布ナプキンの心地よさを感じられます。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU Market自分の感覚を大切にしよう!IN YOU厳選オーガニックアイテム
優しい肌触りになる、環境と人に優しいオーガニック洗剤【IN YOUMarket限定】一袋で400回使える。 常識を覆す洗剤!完全オーガニックなのに1回あたり21.75円。by HAPPI
¥ 10,263 (税込)オススメの記事
ぶりかえしの多い赤ちゃんの乳児湿疹にステロイドは必要なのか|使わない派の意見とは?看護師ママの乳児湿疹体験談掻いたらダメ!は間違いだった?アトピーっ子ママへ。掻いてもいいよ!ストレスケアの方がずっと大事。 〜現役看護師ママのアトピーっ子ママの、脱ステロイド奮闘記 Vo.4〜
これからママになる新米ママへ。これだけは知っておきたい! 子供の自然治癒力を引き出し、カラダの働きを邪魔しないように気をつけるべきポイント
この記事が気に入ったら
いいね!しよう