野菜屑は宝の山!?野菜の切れ端で作る「万能だし」は、がん予防やアンチエイジングの強力お助けアイテム!
野菜屑は宝の山!?
野菜の切れ端で作る「万能だし」は、
がん予防やアンチエイジングの強力お助けアイテム!
自炊する人が増えているウィズコロナ時代のいま。体調管理に気を付けて、
野菜をたくさん摂ることを心がけている読者の方も
多いのではないでしょうか。
ところで、みなさんは、野菜を調理する際に出る、皮や茎などの”野菜屑”を、
どのように処理していらっしゃいますか?
おそらく、捨ててしまうという方がほとんどかと思われます。
昨今の報道によれば、コロナ禍による在宅時間の拡大によって、
家庭ごみの量が全国的に増えたといいます。
そして、この夏は、家庭で生ゴミ処理が出来る「コンポスト」も注目を集めました。
☆ベランダ置きタイプの「コンポスト」の作り方をご紹介した記事はこちら
地球環境のことを考えれば、生ゴミの量は減らすに
越したことはありませんが、
野菜屑は、「コンポスト」で処理せずとも、
料理の素材として立派に活用することが出来ます。
今回は、そんな利用されずに捨てられてしまう野菜屑の活用法を2つ、
ご紹介していきたいと思います。
野菜屑の活用法1:万能出汁「ベジブロス」
まずは、万能の野菜だし、「ベジブロス」の作り方をシェアしていきたいと思います。
野菜屑が変身!「ベジブロス」のレシピ
【用意する道具】・蓋つきの鍋
・キッチンペーパー
・ザル
・ザルのサイズに合ったボウル
・煮沸消毒した保存容器(ガラス又は琺瑯がオススメ)
【材料】
・有機野菜の皮、茎、根、ヘタ、キノコの軸など:約300g
・有機ローリエ(あれば):1枚
・天然塩:小さじ1
・有機料理酒又は白ワイン:大さじ2
・水:500ml
【作り方】
① 鍋で水を沸騰させる。
② 沸騰したところに、材料をすべて入れる。
③ 鍋に蓋をして、20分間ほど弱火で煮る。
④ 火を止めたら粗熱が取れるまで放置しておく。
⑤ キッチンペーパーを敷いたざるをボウルに重ね、④を濾す。
⑥ 保存容器に⑤を注ぎ、冷蔵庫で保管する
オススメのベジブロスの使い道
ベジブロスは液体なので、スープやカレー、シチューなどの汁物に適しています。
調理の際は、今まで水を入れていたところを、
ベジブロスに変えるだけで大丈夫です。
コンソメ等を使わずとも旨味が出るので、添加物に気を遣っている方にもオススメです。
なお、コンソメ使用時よりも味が薄く感じるかもしれませんので、
調理の際は、普段より気持ち多めに塩や醤油等を入れて、調整してみてくださいね。
知っておきたい、野菜屑の保存方法
ベジブロスを作る際には、ボウルいっぱいの野菜屑を用意する必要がありますが、
一度の調理でそんなに野菜屑が出るケースも少ないかと思われます。
野菜屑を常温や冷蔵庫で保存すると、鮮度が落ちてしまいます。
そこでジッパー付きのビニール袋などを用意して、野菜屑が出る度にその中に入れて、
一定量に達するまで、冷凍保存しましょう。
ベジブロス作りに向いている野菜
基本的には、ほとんどの野菜屑が使えますが、
ニンジンの皮や、キャベツの芯、ナスのヘタなどが使いやすいと思います。
玉ねぎの皮はベジブロスを綺麗な茶色に仕上げてくれるので、
これも入れておきたいところです。
また、椎茸などのキノコの軸や、セロリの葉の部分は旨味成分を多く含むので、
これもオススメです。
もちろん、皮や茎など、丸ごと使える安心・安全な有機野菜の屑を
選んでいただくのが前提です。
ベジブロス作りに向かない野菜や果物
アボカドの種やピーマンの種などの種子類は、
煮込むと苦みが出てきますので、オススメしません。
玉ねぎの皮も、入れすぎると苦みの原因になりますので、
材料の全体に対して、1割程度に留めておきましょう。
また、ジャガイモの芽や、緑色に変色したジャガイモの皮には
“ソラニン”と呼ばれる自然毒が含まれているので、入れないようにご注意ください。
野菜屑の活用法②:「粉末だし」
次にご紹介するのが、野菜屑を乾燥させて作る「粉末だし」です。
野菜屑で作る、粉末だしのレシピ
【用意する道具】・野菜干しネット
・ブレンダー
【材料】
☆有機野菜の皮、茎、根、ヘタ、キノコの軸など:好きなだけ
☆有機椎茸:3枚
☆有機舞茸:1株
・乾燥昆布:1枚
・天然塩:一つまみ
【作り方】
①☆の水分がなくなるまで、野菜干しネットの中で干します
(秋冬の晴れた日は3日間くらい干しましょう)
② ①を1cmくらいの大きさに手でちぎる。乾燥昆布も1cm角にカットする
③ ②と塩をブレンダーに入れ、細かくなるまで粉砕したら完成
粉末だしの使い道
粉末だしは、顆粒だしの感覚で、炒め物やスープなどに振りかけて使えます。また、お茶用パックなど、目の細かいネットに入れて、
出汁パックのように煮出して使うこともできます。
粉末だし作りに向いている野菜や果物
こちらも、ほとんどの野菜屑が使えます。
特にオススメなのは、ニンジンの皮、青菜の茎、セロリなどです。
また、野菜ではないですが、リンゴの皮や芯(種を取り除いたもの)もオススメです。
粉末だし作りに向かない素材
乾燥させてそのまま口に入れるものなので、
ナスのヘタなど、トゲのあるものは避けましょう。
また、「ベジブロス」同様に、
種子類やじゃがいもの皮はオススメしません。
野菜屑の活用は”一石二鳥”
健康にも良い野菜屑
捨てられがちな野菜の皮や根っこには、私たちの健康に良いとされる栄養素が
たっぷりと詰まっています。
その代表的な成分が「ファイトケミカル(フィトケミカル)」と
呼ばれる植物二次代謝産物です。
この成分は、植物が紫外線や害虫などの危険から身を守るために作り出されるもので、
人間が摂取することでも優れた効果を発揮してくれるようです。
ファイトケミカルの代表的な効能
ファイトケミカルが人間にとって具体的にどのような効果を持つのか、という点については、
現在も研究が進められていますが、様々な論文で、
「がん予防」や「抗酸化作用(アンチエイジング効果)」
が期待できるといわれています。
野菜の色素・香り・辛味・苦味に含まれている
1万種以上あるとおわれるフィトケミカルの種類は、
主に「色」によって分類できるそう。
トマトやスイカなどの「赤」、ニンジン、カボチャなどの「オレンジ」、
オクラ、春菊などの「緑」、ナス、赤しそ、ぶどう、黒豆の「紫」、
ゴボウやコーヒーの「黒」、キャベツ、ダイコン、ニンニク、ネギなどの「白」
といった具合です。
この7色全てを出来るだけ毎日摂るように心がけるのが
理想的だそうです。
(参考1:「ファイトケミカルによるがんの予防」オレオサイレンス11巻第5号(2011))
(参考2: 「Phytochemicalの健康影響:機能栄養学の提唱」 Trace Nutrients Research 25:23-31(2008))
(参考3: 「@niftyニュース)
野菜屑の調理への活用は”フードロス”対策にも最適
日本では、古くから「一物全体」という考え方があり、
「一つのものは丸ごと食べる」という意味があります。
禅宗で食事の提供を司る「典座」という役割の方々は、
野菜を調理する際、根をきんぴらにしたり、ヘタを佃煮にしたり、
趣向を凝らして美味しく調理されています。
(参考:映画「もったいないキッチン」by UNITED PEOPLE)
普段の料理でそこまで手が回れば良いのですが、
なかなか”もう一品”を作る時間がとれなかったり、億劫になってしまうことも
あるかと思います。
そんな時には、根や茎を「屑」として捨ててしまうのではなく、
出汁をとれる「食材」と考え、冷凍庫で保存したり、乾燥ネットに入れておいて、
時間に余裕がある時に、「ベジブロス」や「粉末出汁」に変身させてあげれば良いのです。
世界的には食糧不足が叫ばれている一方、日本国内ではフードロスが問題となっていますね。
貴重な食糧資源を無駄にしないためにも、ベジブロスや粉末出汁などで、
野菜を丸ごと使うことを心がけていきたいものですね。
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