春に毎日イライラするのは「肝」のせい?|薬膳専門家が教える食事と習慣から春を快適に過ごすためのポイント
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いよいよ春本番。
新しい環境に向かって、気持ち新たな方も多いのではないでしょうか。
IN YOU読者の皆さんも新しい環境に飛び込んでいく方が多いはず。
ドキドキ、ワクワク、心機一転頑張ろう!
そんな前向きな気持ちでいたいのに、実際はなんだか、イライラ、もやもや・・・
上手くいかないことに対して誰かのせいにしてしまっていませんか?
その気持ち、あなたの気分のせいではないかもしれません。
そのことを知って頂き、少しでも心軽く春を過ごせるきっかけの一つになればと思い東洋医学、薬膳の視点から、春の養生法をお伝えします。
東洋医学から考える「春」とは
みなさまにとって春はどのようなイメージでしょうか。
徐々に日が長くなって、気温が暖かくなったな、と思えば寒い日が急に訪れたり。
そうしているうちに、暖かい日が続く日が長くなってきて、どんどん春めいてきてきますよね。
季節の変化は、すべてのものを「陰」と「陽」の2つに分けて考えた陰陽説でとらえることが出来、夏は「陽」、冬は「陰」にあたります。
季節に合わせて「陰」と「陽」が増減するのですが、春分を境に「陽」のパワーが強くなります。
春は、「陰」から「陽」への切り変わりの季節なのです。
春は芽吹きの季節
そして、春は「芽吹き」の季節。
冬の間、地中で生命力を蓄えていた草木が一気に芽を伸ばしていきます。
人間の体も同様で、冬に寒さで縮こまっていた心身が、暖かくなるにつれて「静」から「動」へと切り替わります。
春と「肝」の関係
五臓では、春は「肝」の働きがのびやかになります。
東洋医学では、春は「肝」に属する季節なのですが、
これは五行学説という、自然界に存在するすべてのものを
「木(もく)」「火(か)」「土(ど)」「金(こん)」「水(すい)」の5つの要素から成り立つ、
とする考え方からきています。
季節や臓器も5つに分けられ、「春」と「肝」は同じ「木」のグループに属しており、
同じグループのものは密接に関係があり、互いに影響を及ぼします。
肝の働き
「肝」の主な働きは、
・気血を巡らせる※
・血液の流れる量をコントロールする
・気持ちをつかさどる
というものがあるのですが、肝は春になると不調が出やすい性質をもっているのです。
※気血とは
東洋医学では、体の中の状態は、「気」「血」「水」の3つが過不足なくあって
きちんと巡っていることがバランスのとれた状態だと考えます。
その中で、肝は気血を巡らせる働きを持っています。
「気」は命を維持するエネルギー、「血」は血液のほかに、全身に栄養と潤いを与えるものを指します。
肝に不調がでるとイライラしやすい
春は自然界の陽気の高まりに沿って、草木が芽吹いてどんどん上へ、外へと伸びていきますが、
同じように人の体のなかにある、エネルギーである「気」も、頭のほうへ上がっていきます。
必要以上に気が上がると流れが悪くなり、イライラしやすいとされています。
この気の高まりに弱いのが「肝」なのです。
「肝」が春の陽気の高まりに影響をうけるとどうなるの?
ソワソワ気分が落ち着かない
顔がのぼせる
頭痛やめまい
怒りっぽくイライラする
体がだるくやる気が起きない
憂鬱、不安になる
といった症状が起こりやすくなります。
「肝」は五行説の中では「木」に属します。
木がのびのび成長するように、肝ものびのびしたい臓器なのです。
そのため、肝の気が滞ったり抑えられたりすると不調を招きやすいのです。
ついイライラしてしまうときは、肝の不調がでているのだなと考えてみてください。
そうすると、少し違った考え方ができるようになってきます。
春を快適に過ごすための食事のポイント
肝の働きがスムーズにいくように過ごすと、快適な毎日に一歩近づきますよね。
では、具体的にどうしたら肝がスムーズに動くようになるのでしょうか。
今回は東洋医学、薬膳の観点から説明しましょう。
肝を補う春の薬膳食材とは
春の薬膳では、不調が出やすい肝を補うことができる食材を選ぶことが大切です。
肝を補う食材
帰経が肝の、主な食材をピックアップしてみました。
帰経:食材が身体のどの部分に影響があるかを示したもの
セロリ:頭に上った気を降ろし、頭痛やストレスから生じる血圧上昇などを解消する
春菊:気の巡りをよくして精神を安定させ、ストレスを緩和したり、胃腸の働きを整える。
菊花:肝機能を高めて血の流れを良くする。目の乾きやかすみなど、目のトラブルの解消。
いちご:肝を養う。血と体液を補いながら熱をとる。
しじみ:体にたまった余計な熱をとり清熱させる、肝機能を高める
参考:薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帖 / 現代の食卓に生かす「食物性味表」
それ以外にも、ニンジン、レバー、ターメリック、アスパラガス、クコの実、緑の葉野菜や青背の魚なども、肝に良いとされている食べ物です。
調理法は、シャキシャキと歯ごたえのあるものにするのがオススメです。
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気の流れを良くする食材
肝が不調になると、生命エネルギーである気の流れが悪くなっていることが多いため気を巡らせてあげる食材もオススメです。
・レモン、すだち、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類
・三つ葉、紫蘇、みょうがなどの香味野菜
・ジャスミン、ミントなど
これらはすべて香りが良いものですよね。
香りが良いものは気を流してくれる働きがあるのです。
イライラしたり、気持ちがつまってしまったときは
ジャスミンティーを飲んだり、香味野菜をつまものとして添えてみてください。
もちろん選ぶ際はオーガニック食材を選んでくださいね。
食べ物でなくても、柑橘系のアロマや、散歩やストレッチなど軽く体を動かすのも良いとされています。
春を快適に過ごすための生活養生法
東洋医学では季節に合わせた養生法が伝えられています。
中国の「黄帝内経(こうていだいけい)」という古典に書かれており、
季節ごとにどのように過ごすと良いかが書かれています。
春を快適に過ごすための生活習慣4つのポイント
・朝は早く起きる
春の陽気を取り入れるために早起きをしましょう。
ゆっくりと息を吸い込み、自然界の気を取り入れましょう。
・心身ともにできるだけのびのびと生活する
肝はのびのびしたい臓器。また、ストレスに弱い臓器でもあります。
そのため、ストレスをためないように我慢しすぎない、ゆったりのびのびとすることが大切です。
・髪をときほぐして楽な恰好でゆったり過ごす
新生活、髪の毛を結ぶと、気持ちが引き締まる感じがしますが、春はゆったりしたことが好きな季節。
タイトな服も避けて、ゆったりとした服装を。
体をゆるめてあげましょう。
・適度な運動を行う
冬の間に縮こまったからだを、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動で伸ばしてあげましょう。
オーガニックな力で心地よい春を。
肝の養生をすることで、気持ちを安定させてあげることが出来ます。
春の陽気のように、のびのびと過ごすことが大切なんですね。
新しい生活、環境の変化で、何かと忙しいこの季節ですが、
出来ることから少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
みなさまの新生活が、楽しく気持ちの良いものになりますように。
春を快適に過ごすアイテム
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