目には見えない「気」を高める方法|東洋医学からみた「気」と脳科学からみた「気」について
今回の記事は「気」についてのお話です。
東洋医学ではお馴染みの「気」ですが、
なんとなく抽象的ではっきりしない概念です。
目に見えないがために、
その存在はないがしろにされがち。
しかしながら、「気」は私たちの体に絶えず流れ続けていて、
生きていくうえで不可欠なものです。
自分の気の状態を知り、整えることで、
不思議と体と調子も良くなります。
万病は気から。
言葉通りのそのメカニズムについて、
考えていきたいと思います。
あなたの「気」は大丈夫?
気を奪う人、奪われる人
一緒にいると気疲れしてしまう人。
なんとなくうまがあわない人。
特定の人と会うと、なぜかぐったり疲れてしまうことってありませんか?
実は人はコミュニケーションの過程で、
自分の「気」を交流させながら会話しています。
相性が良くポジティブな関係が結べている場合、
お互いに足りない「気」を補い合うことができます。
しかしながら、前述したようなネガティブな関係の場合、
一方が「気」を奪ったり、奪われたり。
またお互いが気を使い合い、無駄に浪費するということがおこります。
この気の交流には、言葉を選ぶのと同じようにコツがあります。
気の交流が苦手な方は、
東洋医学でいう「気虚」や「気滞」の状態に陥りやすいようです。
気虚と気滞のチェックリスト
対人関係=「気」の交流がうまくいかない場合、
気が不足したり、流れが滞ったりということが起こります。
次のチェックリストに三つ以上当てはまる方は要注意です。
「気虚」とは気が足りていない状態。
周囲に気遣いしずぎていませんか?・気疲れしやすい
・弱気で人に流されやすい
・倦怠感や無力感がある
・手足が冷たい
・顔色が白っぽい
・ふわふわ感やめまいがある
「気滞」とは気の流れが悪く滞った状態。
合わない人と関わりすぎて、もやもやしていませんか?・イライラや不安を感じやすい
・気分転換がうまくできない
・よくため息をつく
・お腹が張る
・喉や胸がつかえた感じがする
・拒食や過食を繰りかえす
気っていったいなんだろう?
東洋医学から考える「気」
私たちの体を流れている「気」。
この気はどのように作られるのでしょうか。
話を少しずつ膨らませながら考えてみましょう。
「気」とは一言でいうと、「生命のエネルギー」のことです。
私たちは他の生き物の命をいただくことでエネルギーを生成しています。
では、そもそも命のエネルギーはどこから来たのでしょうか。
肉食動物は草食動物を。
草食動物は植物を。
命のエネルギーは植物へとたどり着きます。
では植物のエネルギーとは何でしょうか。
植物は太陽光により有機化合物を合成しています。
つまり、食物連鎖の頂点にいる私たちは、辿っていくと、
太陽の光を間接的に取り込んでいることになるのです。
すなわち、「気」=「太陽エネルギー」。
私たちは、太陽の光を身に流し、生きていることになるのです。
脳科学から考える「気」
一方で脳科学の世界では、
「気」とは脳から伝わる電気信号にすぎません。
帯電したイオンの働きにより、
大脳の指令が体の末端まで届けられます。
注目すべきは、神経を伝わる物質そのものではなく、
何が伝わっているのかということ。
その内容である「情報」に焦点があてられます。
嬉しい。
悲しい。
痛い。
~したい。
~を動かせ。
このように、電気信号には必ず意味付けがなされています。
すなわち、「気」=「情報」。
光ファイバーやWi-Fiの電波にのっている情報と同じように、
脳科学の世界では、気は情報を意味するのです。
気を整える方法とは?
気の交流方法のメンテナンス
気を整えるには、日ごろの気の使い方を
見直してみることが大切です。
具体的には、次の通りようなことに気を付けてみましょう。
一、自然体でいられる環境をつくる
自分の気を守るには、合わない場所や人と
距離を置くことが大切になります。
反対に、好きな人、好きなことと関わる時間を増やしてみましょう。
自分らしく、自然体でいられる時間を、
なるべくたくさんつくるようにします。
そうすることで体に良い気が満たされていきます。
二、「自分」がどう思うかを大切にする。
無理して相手にあわせると気が漏れていきます。
物事の判断の基準を相手に委ねるのを辞めましょう。
自分にぐっと引き戻し、今、何を感じているのかに
焦点をあてるようにします。
休みたい。
お腹が空いた。
あたたかい。
あそこに行きたい。
そのときの感情に沿って行動することで、
気の流れがよくなっていきます。
三、「ゆとり」をつくる
イライラしたり、うまくいかないとき。
そんなときは、呼吸を意識してみましょう。
吐いて、吸ってのリズムを繰り返し、
自分の今の呼吸を感じてみます。
焦りがあると、呼吸は早く浅くなります。
自分の呼吸の状態を意識すると、
「今」の状態が客観的に眺められるようになります。
そうすることで、不思議と心のゆとりがうまれ、
空いたスペースに良い気が流れ込みます。
精神論が苦手な方は、時間と空間から入るのもひとつの手です。
いつもより早く起きて、部屋をスッキリ片付けてみましょう。
食べて気を整える
「気」=「太陽エネルギー」とすると、
太陽の恵みをたくさん受けて育った食べ物ほど、
気を高めてくれます。
・新鮮で季節の旬をいただく。
・自然に栽培されたオーガニックな食材を選ぶ。
この二つを意識しながら、美味しく気を高めましょう。
体質別の食養法を取り入れるとより効果的です。
気虚タイプ
【乾物】なつめ、高麗人参、はとむぎ、きび、もち米【野菜】とうもろこし、かぼちゃ、キャベツ、えだまめ
やまいも、じゃがいも、さつまいも、しいたけ
【果物】いちご、さくらんぼ、ぶどう
【お肉・魚】ほたて、うなぎ、かつお、あじ、鶏肉、牛肉、牛乳
【お茶】ほうじ茶、紅茶、杜仲茶
気滞タイプ
【乾物】ういきょう、八角、陳皮【野菜】セロリ、春菊、生姜、ニラ、菊花、しそ
みょうが、みつば、ミント、パセリ
【果物】グレープフルーツ、みかん、柚子
【お茶】ジャスミン茶、ミントティー、柚子茶
参考:『薬膳・漢方の食材帳』薬日本堂
こころで気を整える
「気」=「情報」とすると、
情報の内容を整えることで、
気を統制することが可能となります。
具体的には、意味の解釈をポジティブにとらえ、
情報を書き換えるトレーニングを行うのです。
例えば、悩みや予期せぬ出来事が起こった場合。
その悪いことによってどう変わったか。
解釈の仕方を工夫し、心地よいとらえ方に変えていきます。
ex)約束の時間に遅れ、
予約したお店に入れなかった。
↓
悲しい・憂鬱・ショック
↓
【情報の書き換え】
予想外の出来事には何か意味があるに違いない
↓
近くに雰囲気の良いお店を発見
↓
予約していたお店よりも、
求めていた雰囲気に近かった
↓
嬉しい・幸せ・安心
「気」=「情報」である以上、マイナスの解釈をすると、
体は嫌な気でいっぱいになります。
しかしながら、嫌な気=邪気は、その情報をプラスに変えるだけで、
同じ大きさの良い気を得ることができます。
自分の「気」を整え、高めよう
それでは今回の記事のおさらいです。
・気の交流が苦手な人は「気虚」や「気滞」に要注意
・「自然体」「自分中心」「ゆとり」の三つを大切に
・「気」=「太陽エネルギー」:良い食べ物は良い気を養う
・「気」=「情報」:ポジティブシンキングは良い気を養う
自分の気を守り、養うことで毎日をハッピーに過ごしましょう。
あなたの毎日が健康で快適に過ごせますように。
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参考
『「気功」洗脳術』苫米地英人著 マキノ出版
『薬膳・漢方の食材帳』薬日本堂監修
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