「歩く」だけでみるみる元気に?!ストレス、うつ、依存症から自分自身を取り戻す「ウォーキングセラピー」とは?
「歩く」だけでみるみる元気に?!
ストレス、うつ、依存症から自分自身を取り戻す
「ウォーキングセラピー」とは?
あなたは歩くことが好きですか?
ストレスが溜まっている時、普段なら飲みに行ってカラオケで歌ったり、
旅行に行ったりして発散できるのに、コロナ禍の今は何をするにも不安が付きまとう・・・。
何も出来ない、やる気もおきない・・・。
そんなあなたに、ぜひおすすめしたいのが、ウォーキングです。
将来への不安やストレスが叫ばれる今、欧米では、自然の中を歩くことによる健康効果が
注目されています。
今日は、歩くことを心身のケアに活用するという「ウォーキングセラピー」が生まれたイギリスより、
歩くことの素晴らしい効果についてご紹介します。
ウォーキングセラピーとは?
今から遡ること二十数年前、ドラッグとアルコール依存症、うつ病、家族を失った悲しみで
深い絶望に陥っていた、ある若いロックミュージシャンが「自然の中を歩くこと」により、
人生をコントロールできるようになり、自分自身を取り戻す体験をしました。
この記事でご紹介する「ウォーキングセラピー」は、その元ロックミュージシャン、
現在は心理療法士として活躍する、ジョナサン・ホーバン氏が、
そんな自身の経験をもとに提唱した治療法です。
今回は、彼の著書『Walk With Your Wolf』(邦題『ウォーキング・セラピー
ストレス・不安・うつ・悪習慣を自分で断ち切る』訳:井口景子 CCCメディアハウス)と
彼自身のウェブサイトを参照し、ウォーキングセラピーの真髄に迫りました。
提唱者のジョナサン・ホーバンはこんな人
画像出典:画像出典:Jonathan Hoban HP
今や、イギリスの様々なメディアで紹介されているウォーキングセラピー。
提唱者であるジョナサン・ホーバンは、現在の穏やかな表情(上写真)からは想像できないような、
壮絶な過去を乗り越えた過去があります。
彼は10歳の頃からいじめに苦しみ、13歳の頃からアルコールに依存し始めます。
17歳の時に母親を癌で亡くしてからは、言葉にならない喪失感に苛まれ、
コカインとマリファナ、アルコールに溺れました。
22歳の時、立ち直ろうと試みた矢先に、兄が薬物過剰摂取で亡くなり、
その悲しみで更に薬物依存から抜けられなくなってしまいました。
ついには命の危険を感じるまでに至り、専門家の力を借りるため更生施設に入って
カウンセリングを受け、薬物とアルコール依存から脱却したのです。
多くの依存症患者が再発をしてしまう中、彼が自分をコントロールできるようになった秘密は、
その頃始めたウォーキングにあるといいます。
ロンドン南西部にあるウィンブルドン・コモンという緑地や、広大なリッチモンドパークを毎日歩き、
歩くことから得られる様々な効果によって自分自身の人生を取り戻し、
前向きに一歩踏み出すことができたのです。
そして、カウンセリングルームで向かい合って話す従来の心理療法よりも、
自然の中を歩き、身体を動かしながら話す方が、ポジティブな効果がたくさん得られることに着目。
2014年、彼自身の組織「ウォーキングセラピー・ロンドン」を設立し、現在は、
NHS(イギリス政府による国民健康保険制度)や、プライベートでのカウンセリングを通して、
依存症をはじめ、不安やうつ、ストレスに悩む人々の心のケアに力を注いでいます。
自然の中を歩く「ウォーキングセラピー」
で得られる効果とは?
自然がメンタルヘルスに与える様々な影響や効果は、エコセラピー(ネイチャーセラピー)や、
森林浴などでも実証されています。
ウォーキングセラピーは、その「自然」に、「会話療法」や「運動」を組み合わせた、
従来にはない新しい心理療法です。
それでは、具体的にどんな効果が得られるのでしょうか?
概要をジョナサン・ホーバン本人のウェブサイトよりご紹介します。
「ウォーキングセラピー」の心理的効果
まるで檻の中に閉じ込められた動物かのように、一日中職場に閉じこもって仕事のことばかり考えていると、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールが過剰に分泌されます。
コルチゾールは体にとって必須のホルモンでもありますが、その量が増え過ぎると、
血圧や血糖レベルを高め、免疫機能の低下や不妊といった問題を引き起こします。
それに対し、自然の中を歩き、景色や音、匂いなどによって五感が刺激されると、
穏やかで幸せな気分を誘発する、次のようなホルモンが様々に分泌されます。
- ドーパミン(意欲・やる気のもとになる)
- エンドルフィン(モルヒネと同様の鎮痛作用がある)
- セロトニン(精神安定作用がある)
- オキシトシン(ストレス緩和、癒し作用がある)
覚醒・興奮状態を作り出すホルモン「アドレナリン」も分泌されます。
そういった様々なホルモンのバランスを整えることによって、人間としての感覚や機能が改善し、
気分が明るくクリアになり、充実感が得られます。
室内での対面カウンセリングと比べ、よりリラックスして心を開き、身振り手振りなども交えて
自分を表現できるようになるのです。
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「ウォーキングセラピー」の身体的効果
歩くことがもたらす健康効果については、ご存知の様にたくさんあります。以下はあくまでほんの一例です。
- 血圧やコレステロール値を下げる
- 体重を減らす
- 代謝を良くする
- 血液の巡りが良くなり、各臓器に酸素や栄養が十分に行き渡る
「ウォーキングセラピー」の精神的(スピリチュアルな)効果
人間は皆それぞれ、自身の中に自然との深いつながりを持っているとする考え方があります。そのため、自然環境は、私たちの心をより平和で穏やかにし、
自然と「つながる」感覚を呼び起こします。
それによって、今までと違うものの見方ができるようになり、
狭くて暗いトンネルのような物の見方からあなたを解放する助けになることが期待できます。
あわせて知っておきたい①:「エコセラピー」
自然が心身に与える効果を利用する治療には、
エコセラピー(ネイチャーセラピー)と呼ばれるものもあり、
エコセラピーは大まかに次の5つの方法に分けられます。
①自然環境の中での瞑想
②ガーデニングなど植物の栽培と世話を通した療法
③アニマル(動物を使った)療法
④自然環境の中での運動療法
⑤環境活動や運動への参加を通した療法
ウォーキングセラピーは④の「自然環境の中での運動」に、
カウンセリングやコーチングを合わせて発展させた物だといえるでしょう。
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あわせて知っておきたい②「森林浴」の効果
森林浴という言葉は、日本人なら誰もが知っていますよね?
元々は、1982年に農林水産省の外局である林野庁が主導し、
海水浴や日光浴などと共に「健康増進効果」があるものとして紹介されました。
実は今、欧米では、この森林浴を意味する(Shinrin-yokuもしくはForest Bathing)
という言葉が大きな注目ワードになっています。
ここでいう森林浴とは、植物由来のエッセンシャルオイルの成分や、健康に有効なバクテリア、
マイナスイオンが含まれる森林の空気に浸り、呼吸によって取り込むことで、
精神的な安らぎや、心身の健康を図るというもの。
さらに、最近の研究では、森林浴に免疫力の向上に効果があることも明らかになっています。
男女を問わず、森林浴がヒトNK(ナチュラル・キラー:Natural killer)細胞数及びNK細胞内の抗がんタンパク質の増加によって、ヒトNK活性を上昇させることが判明しました。 一方で、都市部での一般旅行ではこのような効果が得られませんでした。さらに森林浴によるNK活性等の上昇効果は、1ヶ月ぐらい持続することも明らかとなりました。
引用:日本医科大学大学院医学研究科 衛生学公衆衛生学分野 森林浴による免疫機能への影響
ウォーキングセラピーを森林で行えば、同時に森林浴の効果も得られるということですね。
自然の中でのウォーキングを日常生活に
上手に取り入れる方法
いつでも誰でも、簡単に始めることができ、運動不足解消だけでなく、
不安やストレスなどのメンタル面にも驚くほどの効果があるウォーキング。
それでは実際に、日常生活に無理なく取り入れるためにはどうしたら良いでしょうか?
都会に住んでいても実践できる?
都会に住むあなたにとって「自然の中を歩く」ことは難しい・・・と感じるかもしれません。
実際、緑に囲まれた田舎や郊外に住む人達と比べると、少し工夫が必要ですね。
ウォーキングセラピーを考案者である前述のジョナサンは、ロンドン市内の公園で、
都市の生活に疲れて燃え尽きてしまったクライアントと一緒に歩くカウンセリングも行っています。
ロンドンだけでも3000以上もの公園や、グリーンエリア、800万本もの街路樹があり、
自然に触れることは十分に可能なのです。
それは大都会の東京も同様。緑が意外と身近にあるのではないでしょうか?
例えば、公園。
代々木公園や新宿御苑、日比谷公園や皇居周辺・・・などなど、東京のど真ん中にでさえ、
大きな公園や庭園があることを思い出してください。
そして、私のおすすめは神社です。
日本ならでは神社は、都会の中に残された神聖なエリア、古
来から大切に守られてきた参道の木々たちに囲まれて歩くと、
心が洗われるような気持ちになりますよね。
まずはあなたの住むエリア、通勤エリアの周辺環境を見直してみて下さい。
通勤時や仕事帰り、一駅前に電車を降りて、公園や川沿いの道を歩いてみるのも良いですね。
もちろん、週末にハイキングや森林浴に出かけられたら、それに越したことはありません。
ウォーキングの実践で大切な3つのポイント
ポイント①:時間を捻出する
まずは、歩く時間を確保し、スケジュール帳に書き込んでみましょう。どんなに忙しい人でも、1週間に1時間くらいは捻出できるはずです。
あれもこれもやらなければ・・・と忙しい現代人は時間に追われています。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
「自分のための時間」を疎かにしていませんか?
仕事や友人付き合い、家事や子育てに追われて、自分と向きあう時間の優先順位を下げていませんか?
ジョナサンは言います。
「実は一番つらいのは、他人に見捨てられることではなく、
自分自身から見捨てられることなのです。
自然の静けさの中にいると、自分自身の本当の心の声が聞こえてきます。
そして、これまで捨て置いていた自分自身について、改めて考え始めるのです。」
自分自身を見捨て、見殺しにする時・・・
それは、忙しさゆえに趣味や生きがいを諦める時かもしれません。
残業や休日出勤で、友人や家族、自分自身と向き合う時間を諦めた時かもしれません。
日本人は特に、仕事に対する責任感が強く、はっきりノーとは言えず、
自分を疎かにしてしまう傾向にあります。
仕事はもちろん大切です。しかし、自分の心と身体あっての人生ですよね。
自分自身の心と身体を守る事・・・それ以上に大切なことがあるでしょうか?
うつや依存症、ストレスで押しつぶされそうになる前に、自分と向き合う時間を意識的に作ってみましょう。
「自分の時間を、自分の自由意思で、自分のためだけに使う」
それが自分自身をコントロールする第一歩です。
ポイント②:感情を言語化する
普段、人にどう思われるかを気にして生きている私たちは、サーカスの動物のように、周りからパフォーマンスを評価され続けています。
更にプライベートでも「自分は良い親だろうか。良い妻・夫だろうか。」などと不安に駆られ、
それが心の雑音となり、心と身体にストレスを与えます。
歩き始めると、頭の中でいろいろな声が聞こえてきますが、良い物語であっても、
悪い物語であっても耳を傾けましょう。結末は自分自身が決められるのです。
自然の中でとりとめもなく考えながら歩き、あらゆる方向から押し寄せる心の雑音を
シャットアウトできるようになると、自分の直感や、本当の心の声が聞こえてくるようになります。
ウォーキング前と最中、そしてウォーキング後の自分の感情の移り変わりを言葉にして表してみます。
「幸せ」「不安」「憂うつ」「悲しい」「寂しい」「怖い」「嬉しい」「恥ずかしい」…
感情を言語化するトレーニングです。
無意識にため込んでいた感情や隠してきた気持ちが、だんだん表に出てくるようになります。
そして慣れてくると頭と身体が、思考や感情をコントロールできるようになってきます。
また、感情に関する語彙を増やし、自信を取り戻したり、ストレスをやわらげ、
開放感や安心感をもたらしてくれる効果も期待できます。
ポイント③歩くときの姿勢に気を配る
歩く時は、人の視線を気にせず、周囲を観察します。姿勢を意識しながらまっすぐ前を向き、目的と自信を持って歩きます。
ウォーキングセラピーを必要としている人は、不安やストレスといった心の重荷を背負っており、
下を向き肩を落として歩く傾向にあります。
「自信のあるふり」でも構いません。堂々と胸を張って歩きましょう。
姿勢良く堂々と歩く時は、脳から「力強く動け」と指令が送られ、
思い切り身体を動かせるようになります。
そしてそれが自己肯定感や自信を生み出すことに繋がるのです。
ネガティブだったエネルギーがポジティブに変換され、
自分の内側にエネルギーが満ち溢れてくるのが感じられたらしめたもの。
コロナ禍で誰もが先行き不透明な今、不安やストレスを溜め込み過ぎることなく、
自然の力を借りて自分の人生を取り戻してみませんか?
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