甘いものや揚げ物への依存を、極めて安全な「別依存」で断ち切る方法。科学的に証明された出汁の依存性とは?
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
スーパーに並んでいるお菓子や惣菜、
コンビニですぐ買うことのできる唐揚げ、チキン、ポテト。
最近の私たちの身の回りには、
良くないとはわかりつつも、
ついつい買いたくなる誘惑で溢れていますよね。
ですが皆さまご存知の通り、市販のお菓子の中には
ショートニングや植物油脂など
トランス脂肪酸が多く含まれており、
悪玉菌が増えることによる腸内環境の悪化や肥満、
動脈硬化や心疾患のリスクが懸念されています。
加工品の油や砂糖は目には見えないので
実際どれくらいの量が含まれていて
どんな油で作られているのかがわかりません。
それらを食べる生活を続けると
体の中はボロボロになり、
だるさが抜けず、
理由のわからないモヤモヤに悩まされるのです。
大昔の人々は、
苦味は毒物・甘味は
体に必要なエネルギー源とし、
生き抜いていました。
口にして甘ければ安全と判断していたのですね。
砂糖の依存性
そんな昔からの遺伝子を継いでいるので今でも欲してしまうのかもしれません。
また、甘い物を口にすると幸せな気持ちになりますよね。
それにはこのようなメカニズムがあります。
糖の快楽成分
神経伝達物質の分泌
砂糖を摂取することにより、幸福ホルモンといわれるセロトニンや
快楽物質であるドーパミンなどの
神経伝達物質が分泌されます。
それにより、
疲れが取れたような感覚や幸せな気持ちを感じるのです。
そしてその快感や幸福感に依存してしまいます。
血糖値の急上昇
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を表します。ブドウ糖とは糖類の一種で、糖質を摂取すると血糖値があがります。
血糖値は緩やかに上がれば問題はないのですが、
砂糖は血糖値を急上昇させますので、
一時的ですが幸福感を感じます。
そして血糖値を正常値に下げるインスリンという
ホルモンが大量に分泌され、
血糖値が急降下することにより、
体が“糖が不足している!”と勘違い。
それにより欲してしまう悪循環に…
また、血糖値の急激な変化は
イライラや眠気も引き起こします。
☆インスリンの出にくい日本人におすすめ!幻のハーブ「サラシア」
糖を摂りすぎると
ビタミンB1の不足
砂糖を多く摂取すると、糖質の代謝を助けるビタミンB1が大量に消費されます。
ビタミンB1は疲労回復ビタミンでもあるので、
不足すると糖質をエネルギーに変えることができず
疲れやすくなり、体のだるさも取れにくいでしょう。
余分な脂肪の蓄積・肥満
さて、糖分をエネルギーは消費しないと脂肪に変えられて体内に溜め込む仕組みになっています。
これが肥満や動脈硬化・高脂血症などの原因にもつながっていきますね。
糖化
過剰な糖質と体内のたんぱく質が結びつくことにより、血管や皮膚を硬くさせる現象のことをいいます。
コラーゲンを固くしますのでシワやたるみの原因になる恐れもあります。
糖化を防ぐには、糖分を控え、
血糖値を急上昇させないことが大切です。
油脂の依存性
油脂のおいしさについて、マウスの実験で油脂への執着・依存性がある事がわかっています。
私たちも、唐揚げ・マヨネーズ・ポテトチップスなど
“油はおいしい”という感覚が自然とありますよね。
そして脂質は1gあたり9kcalのエネルギー源なので
炭水化物やたんぱく質よりも
効率的にカロリーを摂取することができます。
生きていく為に私たちはカロリーの高いものを食べたいという本能が働くのですね。
このように、依存性があり一見悪いように思える油ですが、
脂質は細胞膜やホルモンを生成するのに大切な栄養素です。
悪いのは質の悪い油なのです。
酸化の害
油は高温や光、空気に触れることによって酸化・劣化します。
りんごを切って置いておくと
切り口が茶色に変色していくのと同じですね。
そして酸化した油は過酸化脂質という物質に変化し、
体を酸化、つまりサビつかせてしまいます。
過酸化脂質には毒性があり、細胞を傷つけ
老化を促進させます。
そんなときはお出汁を活用したごはんを作ってみてください。
出汁のやみつき成分とは
お出汁に含まれるアミノ酸や核酸のうま味成分には
糖や油と同じ依存性=やみつき成分が含まれています。
そしてお出汁を活用すると素材本来の味がわか分かるようになり、
味覚が変わると今まで食べていたジャンクなものが
おいしく感じなくなってくるのです。
自然とお菓子や味の濃い食べ物を欲さない体になれるのです。
お出汁に依存すれば減塩・ヘルシー!
いいことずくめですね。
科学的に証明された依存性
京都大学農学部・伏木亨先生のマウスを使った研究でだしの風味に糖や油と同じやみつき効果があることがわかりました。
糖や油と同じようにお出汁に対して執着があったのです。
甘味や油ものの美味しさを感知する
ドーパミン受容体。
この神経のつながりを薬品で遮断すると、
ダシに対する執着も消えました。
同じく甘味や油ものへの執着を起こす
オピオイド受容体という神経部分。
こちらも薬品で遮断してしまうと
ダシに対する執着が消えました。
という事は、この3つのおいしさは
同じ神経を使って認識し、
依存が起きているために
糖や油の代わりにお出汁に執着するようになれば
甘い物や揚げ物への依存から抜けられるという事なのです。
私も実際にお出汁を引いたご飯を続けていたら
甘い物をあまり欲しいと思わなくなり、
自分にびっくりした覚えがあります。
ぜひお出汁を活用して汁物や煮物など作ってみてください。
参考文献
『やみつきを支配する旨味の科学』伏木亨先生
http://kinkiagri.or.jp/activity/Lecture/lecture21(090618)/2fushiki.pdf
『おいしさの化学と健康』伏木亨先生
http://www.sugiyama-c-i-l.or.jp/koen.file/fusiki.pdf
それでも甘味や揚げ物を欲した時は
どうしても味の濃いものが食べたくなる時ってありますよね。
そんな時はこちらを意識してみてください。
自炊・自分で作る
もしもどうしても食べたくなった時はぜひ自分で作ってみましょう。外食やお惣菜の食品はどんな油や砂糖が使われているかわかりません。
ご自宅にある酸化していない油と自然に近い甘味を使えば安心ですね。
おすすめの油
オメガ9系脂肪酸
・オリーブオイル
・米油
・菜種油など
熱で酸化しにくいため焼き物・揚げ物編に向いています。
オメガ3系脂肪酸
必須脂肪酸ですが体で作られないため積極的に取りましょう。
・えごま油
・亜麻仁油
・インカインチオイルなど)
こちらは熱と光に弱いので必ず生で摂取してくださいね。
ドレッシングなど非加熱の料理で使いましょう。
おすすめの甘味料
・みりん・はちみつ
・甘酒
などの自然な甘みは
精製された人工甘味料と違い栄養価がしっかり残っています。
血糖値の上昇も緩やかです。
最後に
なかなかすぐには難しくても、少しずつ意識をしていって
自分のできる範囲で心がけていけば
心と体は必ず変わります。
どうしても我慢できないときは、
何を食べるにしてもよく噛むこと。
そして、これを食べたら幸せ!
と思うものを口にしていきましょう。
食べてしまったものはしょうがない!!
と開き直り、
次の食事でお野菜多めに、
そしてエスカレーターではなく階段を使う…
などなど、
食べた後の行動を変えていけば大丈夫ですよ。
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