指、膝、足首など部位別関節痛の原因とは?東洋医学から考える関節痛を未然に予防・対策するための知恵。
指の関節の痛みに困っている。
朝起きた時の関節の痛みが強い。
膝や足首に出ることもある。
でもリウマチではなかった。
こんな症状で悩んでいませんか?
それは現代医学では、へバーデン結節や水が溜まっていると呼ばれる状態で
完治は困難と言われます。
こちらでは東洋医学から見たへバーデン結節や
水が溜まることの原因と対処法について書いています。
指の変形性関節症とも呼ばれるへバーデン結節とは
へバーデン結節とは指の第1関節が変形し、痛みを繰り返す症状を指します。
40歳代以降の女性に多くみられるのが特徴です。
症状が出てから指の変形の進行や痛みが止まる場合もありますが、
多くの人は指の関節の変形は止まらず、最終的には全ての指が変形する場合もあるのです。
主なへバーデン結節の原因とホルモン・更年期の関係
主なリスク因子は、40歳以上、女性、家族歴、肥満、職業や趣味での手の使いすぎ、
手の外傷の既往など。
その他、閉経後、高い骨密度、前腕の筋力が強い(関節負荷がかかりやすい)、関節の弛緩など。
引用:大阪大学
へバーデン結節の原因としては女性ホルモンの減少が考えられています。
そのため、閉経が始まる40~50代の女性に多く見られ、男女比は2:8くらいです。
また、若くてもなる人がいるのも特徴です。
その場合は、家族にへバーデン結節の人がいることが多いです。
今はまだ指の変形が始まっていない人でも、母親の指が変形している場合は、
女性の場合は特に普段の生活から注意が必要です。
ちなみに、指の第二関節が痛い場合をブシャール結節と呼ばれます。
リウマチの場合であれば両側の指に対称に現れるのが特徴です。
指の関節が痛むときは、へバーデン結節のことが多い
へバーデン結節は病院で発見されても、取り合えず痛み止めを飲んで様子を見るように言われやすい症状です。
ですが、実際はへバーデン結節を薬でごまかしていても
痛み止めの量が増えるばかりで改善されることは少ないと言えます。
それどころか、医師からは「リウマチではないから大丈夫」などと
言われる人も多いのが現状です。
痛みをごまかして悪化すると、
- ベルトを締めようと握る時
- お箸で何かを持ち上げた時
- 指をどこかにぶつけた時
こんな些細な場合でもかなりの激痛に襲われることが出てきたりもします。
多くの人は、放っておくことが多いので悪化しやすいのが変形性関節症の特徴です。
ですが、指の変形は突然始まることはありません。
もちろん、変形が全てへバーデン結節とは限らず、ただの使い過ぎの場合もあります。
特に職人さんのように指先をよく使う人は変形が起こる場合が多いです。
中でも料理人などのように指先を冷やすことが多い人ほど
変形しやすいのも特徴です。
膝や足首の関節が痛む場合の多くは、水が溜まっている
水が溜まるとはどういう事でしょうか?
膝の場合に多いのは水を抜くという治療ですが、関節に溜まっている潤滑液を抜きます。
膝関節が痛い時には、ヒアルロン酸を打ちますが、これが関節の潤滑液です。
足首での理屈も同じです。
ですが問題となるのは水分が滞り流れが悪くなっていることです。
そのため重要となるのは水分の流れをよくすることです。
東洋医学から見た関節の痛みについて
東洋医学では一つの症状にあたっても同じ原因だとは考えません。
また、違う症状でも同じ治療をすることがあります。
これを「同病異治、異病同治」と言います。
例えば、へバーデン結節や膝、足首の痛みでも
- 関節の発赤や熱感
- 関節の水腫のあるもの
- 慢性化しているか
つまり、発赤で原因の寒熱を見極め、水腫によって気(代謝)の過不足を見て、
慢性の度合いで虚実を見ます。
例えば、指の変形性関節症で発赤していて腫れており、
一年以上もその状態が改善していなかったとすると熱証の気虚と言えます。
であればへバーデン結節に限らず気虚が原因の肩こりや頭痛なども
同じく熱証の気虚の治療が大切です。
熱証の気虚であれば身体の水分が不足しているがゆえに身体が火照っており、
熱が充満しているために代謝が低下していると言えます。
身体が火照っている人の特徴は、
冷え性なのに顔に汗をかきやすいのが特徴です。
熱証のなかでも代謝の高い人は全身で汗をかきますし、
手先や足先が冷えることはありません。
対して、熱証で代謝の低い人は汗を顔にかきますが
足先などが冷えやすいのが特徴です。
身体の水分が十分な人は汗をかいてもトイレに行く回数が多いのも特徴です。
対して、水分不足の人はトイレに行く回数が一日に2~3回しかありません。
さらに普段から水分不足の状態に身体が馴れている人は
喉が渇きにくいのも特徴です。
だから水分をとるように指導しても飲めないという人が多いですが、
水分をとる癖がついてくると
喉が渇きやすくなってくるので、初めは飲みにくくても
まずは朝に一杯の白湯を飲む習慣をつけましょう。
東洋医学の対処法
指や手首、膝に足首の変形性関節症は、身体の中で炎症が起こりやすい状態になっています。
状態としては熱証の気虚であることが多く、炎症を抑えられなくなっています。
そのため基本の治療は炎症を鎮めることになります。
まずは炎症の原因となる
- 甘い物
- お酒
- 寝不足
炎症の原因として多いのは水分の滞りと水分不足です。
甘いものは水分を滞らせやすく過食は禁物です。
他にも炭水化物の食べ過ぎなども原因となります。
糖質を多く摂取してもいい人は、
普段から運動などで身体を動かしてカロリーを消費している人だけです。
もしくは、代謝の高い10代くらいまでです。
次に水分不足を悪化させるのはお酒です。
お酒には利尿作用があり身体から水分を排泄させることに加え、
アルコールの分解の際に水分を必要とするので二重に水分不足を加速させます。
カフェインにも同じ作用があるのでお酒を飲まなくても
コーヒーを一日に3杯以上は飲む人は水分も意識して飲む必要があります。
そして身体に水分を巡らすのは、身体を横にして眠っている時なので
寝不足も局所的な水分不足を引き起こします。
特に夜の12時を過ぎても起きている人は注意が必要です。
あとは炎症を鎮める食材を摂りましょう。
薬膳の世界では余分な熱をとる作用を清熱と呼びます。
炎症を鎮めるのは身体に水分を巡らす作用のあるハトムギがおすすめです。
ハト麦茶などが有名ですが、ハト麦ごはんなどの炊き込みご飯も人気となっています。
その他の熱を鎮める清熱食材
野菜ではアスパラガスなどが有名です。
基本的には水分を巡らし炎症を巡らすのは苦味のある緑の野菜などです。
緑色の野菜のなかでも清熱食材の代表はゴーヤです。
身体の熱を取り、ほてりを解消するといわれているため、夏の薬膳でエリート的存在と言われます。
さらに、ごま油なども炎症を鎮めます。
普段の食事からこういった清熱食材を意識して食べることは重要ですが、
多くは水分の排泄を促す利水食材でもあります。
そのため、清熱食材だけでなく水分をとることも忘れてはいけません。
余分な水分を出すことで身体の余分な熱を排泄できるので、
結果として気(代謝)があがり指の変形を抑えることが可能となります。
まとめ
多くの関節の痛みや変形はある日、突然には起こりません。基本的には炎症の原因があり、その原因を長く放置してきたために指の変形が悪化します。
この時に、痛みだけを抑えても問題は解決しませんので
大切なのは指が痛み出した原因を突き止めて解決することです。
原因を突き止めて、変形を防ぎ、健康で元気な毎日を過ごしましょう!
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