ハリのある艶肌の秘訣は「毛細血管」にあった！
美しい肌を作るための知られざる４つの秘策とは。

 

夏真っ盛り、紫外線による肌ダメージは悩ましいもの。

日焼け、シミ、シワ、肌の乾燥・・・
と悩みはつきないと思います。

このことに関連して日本国内での最新研究によれば、
紫外線や老化によって肌がダメージを受けると
その内部での毛細血管の構造に変化が見られることが分かりました。

毛細血管は「真皮」という体の表面を覆っている、
いわゆる表皮から一つ深いところにあり、肉眼では見ることができません。

この研究によれば、私たちの肌の見た目、いわゆる「キメ」や「ハリ」を
決めているのは体の内側の血管の力だというのです。

そして、このように聞くと気になってくるのが、
今やっているスキンケアが正しいかどうかということ。

お風呂上りや洗顔後、いつものケアのやり方は適切なのでしょうか。
敏感肌に悩む方やお子さんにも問題がないといえるのでしょうか？

そこで本記事では、肌のコンディションを支えているメカニズムと、
本当に効果があるスキンケアの方法をご紹介しようと思います。

毛細血管が肌のキメやハリを作っている

※画像引用元：花王ウェブサイト

毛細血管は血管全体の99%を占め、体のすみずみにまで張り巡らされています。
その主な役割は酸素や栄養素を細胞に届け、逆に、二酸化炭素と老廃物を回収することです。

肌において毛細血管は真皮層（上図参照）に存在し、
肌のキメやハリのもとになるコラーゲンやエラスチンの産生を助けています。

そして、20代と60代で肌の弾力と毛細血管の関係を比較して調べた、ある研究によれば、
弾力性のある20代の肌は毛細血管が太く、高密度で存在していることが明らかになりました。
一方で、弾力を失った60代の肌では、毛細血管の状態が細くて不安定になっている
ことがわかりました。

また別の研究によれば、シミの内部では毛細血管が細くて切れ切れと存在し、
異常なネットワークを形成していることが示されたといいます。

したがって透明感と弾力のある肌をつくるためには、
太くしっかりとした毛細血管を育てることがとても大切ということです。

毛細血管を育てるタンパク質「VE-カドヘリン」

そこで、注目したいのが「VE-カドヘリン」と呼ばれるタンパク質です。

このタンパク質には血管を作る細胞同士をつなげる接着剤の役割があり、
この接着剤が少なくなると、毛細血管は壊れやすくなり、細く、弱くなります。

そして実際に、VE-カドヘリンが少ない肌は弾力が弱くなり、
ハリがなくなることが分かっています。

よって、肌のキメやハリを作り出す毛細血管の力を十分に発揮させるためには、
このVE-カドヘリンが体内でたくさんできる環境を作ってあげることが必要なのです。
※その方法については後述します。

あなたのスキンケア方法は、
本当に正しいやり方ですか？

ここまで説明してきたことからもわかるように、
肌は内部の環境が整ってはじめて本来の力を発揮することができます。

だから高額なスキンケア製品に投資する前に、
本当にやるべきことを今一度考え直してみてください。

多くの方が保湿に使われているはずの化粧水の成分の80%は水分といわれ、
肌表面に近い角層を潤すことはできても、内部にまで到達して肌の力を高めることはできません。

もちろん、そうは言っても、私は保湿の役割を否定するつもりはありません。
肌トラブルの少ないものを使って、正しい方法で保湿をすることは
どんなにいい薬剤を使うことよりも重要です。

でもそれ以上に、もっと長い目線で肌の状態を保つためには、
外側のケア以上に肌の内側、内面から働きかけることが大切なのです。

これは内側の強さこそが外側の基盤である、と言い換えることもでき、
内面が整っていれば外側の保湿の効果をも最大限に発揮させることができるのです。

では実際に内側からの肌ケアには、一体どのようなことがポイントになるのでしょうか。

一緒に考えていきましょう。

肌のインナーケアのポイント
「毛細血管の力を高める」ための4つの方法とは？

肌の内側から働きかけの上で重要なのは、体に負荷の少ない方法を選ぶことです。

効果が高いということは、それに伴う予期せぬ副作用の可能性も大きいということ。

ここでは、安心して行えるその4つの方法を順にご紹介していきます。

①冷たい水を飲む

米国の医師であるレイチェル氏は、「冷たい飲み物を飲むと、顔と首の血管が収縮し、
血管が膨張するのを防ぐことができる」と述べています。

逆に運動をしたり、炎天下で長時間過ごしたりすると体が火照って
肌が赤くなるのが分かると思いますが、
これは体の体温が上がったために、血管を拡張させて放熱し、
体温を保とうとしているためです。

そして、この血管の拡張が過度になると血管が壊れてしまい、
正常な毛細血管のネットワークに支障をきたすのです。

冷たい水を飲むというこの方法はすぐにできる方法だと思うので、
まずはきちんと冷えた水分を摂り、毛細血管の負荷を減らしてあげましょう。

②ふくらはぎを鍛える

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血流に大きな影響を与える筋肉です。

心臓が送った血液を循環させるのに役立つ筋肉なので、
むくみ・冷え性・低血圧の改善にも効果的です。

その鍛え方は

１．肩幅の広さに足を開いて立つ。
２．かかとをできるだけ上げて、つま先立ちになる。
３．ゆっくりとかかとを下ろす。
４．30～50回ほど繰り返す。

といたってシンプルかつ簡単、どこでも実践できると思います。

私はデスクワークで疲れた際によくやっています。
少し動くだけで頭が冴えた感じも得られますので、おすすめですよ。

③ルイボスエキスを摂取する

ある実験で20~50歳の女性を対象に、マメ科の植物ルイボスから抽出した
「ルイボスエキス」を毎日経口摂取してもらい、肌状態を観察しました。

その結果、ルイボスエキスを毎日摂取したグループでは
アーチ状の毛細血管の長さが伸びていることが観察されました。

安定した毛細血管はアーチ状に伸びて、細胞のすみずみまで酸素や栄養を届けているのです。

つまりルイボスエキスのおかげで毛細血管はより発育し、長く伸びた先端付近の細胞にまで
血液を届けていることが分かったということです。

ルイボスと言えば、「ルイボスティー」がよく知られ、
もう日常的に飲んでいる方もいるかもしれませんね。

そもそもルイボスティーにはミネラルが豊富に含まれており、血行促進効果が期待できます。

またノンカフェインのものが多いので、妊婦さんも安心して飲むことができます。

ちなみに私は夏の暑い時期は2ℓ入りの容器に作り置きをして、
いつでも飲めるように用意しています。

手軽に飲むことができると日常的に取り入れやすいでしょう。

ご自宅に常備しているお茶をルイボスティーに変えれば、家族みんなで飲むこともできますね。

④ドクダミエキスを摂取する

ドクダミエキスには、先ほどご紹介した毛細血管を育てるタンパク質「VE-カドヘリン」
の産生を促す効果があることがわかっています。

「ドクダミ」は漢字では「毒矯（どくだ）み」と書かれ、
その名前には、毒を矯（だ）める＝毒を抑える、という意味があるともいわれる植物。
十種類もの薬効があることから「十薬」とも呼ばれ、古くから民間治療薬として重宝されてきました。

ドクダミ茶のイメージがある方もいると思いますが、他にも天ぷらにして食べたり、
東南アジアでは生の葉をサラダに用いたりします。

口に入れても問題のない薬用植物に、毛細血管を強くする力まであったとは驚きですね。

毛細血管に着目したスキンケアで、
内側からの美肌を実現しよう！

今回は毛細血管に注目し、肌の機能を高めるためにできることを考えてみました。

肌に触れるものにこだわることはとても大切なことだと思いますし、
良い化粧品や保湿剤を使って、肌のハリやツヤを引き出すのも1つの方法です。

ただ今回伝えたかったのは、そういう表面のケアからちょっと発想を変えてみて、
肌にいいものを内側からとり入れてみる方法もあるということ。

今日から「毛細血管」に着目して、新しい肌ケアを始めてみませんか？

参考
「資生堂、肌の弾力と毛細血管の関係性を解明」
（https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002780）
「資生堂、毛細血管が肌の弾力を生み出すメカニズムを解明」
（https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002911）
「Here’s How to Get Rid of Broken Capillaries, According to a Dermatologist」
（https://www.byrdie.com/how-to-fix-broken-capillaries-4686869）
「何歳からでも大丈夫！　みるみる毛細血管が増える７つの法則」
（https://fujinkoron.jp/articles/-/397?page=4）

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