アトピー性皮膚炎でステロイドを20年使っていた私がアトピーを自力で克服するために行った体質改善法を包み隠さず教えます。
アトピー性皮膚炎でステロイドを20年使っていた私がアトピーを自力で克服するために行った体質改善法を包み隠さず教えます。
今、アトピー性皮膚炎という疾患は珍しいものではないと思います。アトピー性皮膚炎だけに限らず、花粉症や食物アレルギーなど、アレルギーを持つ子供、大人は多く、
日本の全人口の2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していると言われています。
私は3歳よりアトピー性皮膚炎を発症し、そこから20年ほど症状に苦しみましたが、
私が小学生の頃、アトピー性皮膚炎だったのはクラスで私一人だけでした。
もう20年も前の話ですが、アトピー性皮膚炎は今よりも珍しい病気だったのです。
ですが今は、子供から大人までアトピー性皮膚炎の人の数は増えており、
そうは見えない人も実はステロイドを使って症状を抑えているだけだったり、悩んでいる人も増えています。
一時期症状が軽くなっていた時期もありましたが、20年もの間ステロイドを使用したり、
温泉療法やアルカリイオン水、入院による治療など何をしても治らなかったアトピー性皮膚炎。
それまでお医者さんからは
「アトピーは治りません。薬を使ってうまく付き合っていきましょう」と言われていましたが、
24歳の頃、アトピーを根本から完治させるために体質改善を試みました。
今は危険なのでオススメはしていない脱ステロイドも行いましたが、それから8年間、ステロイドは一切使っていません。
いまだにある条件下では時折痒みが出ることはありますし、依然色素沈着が残る部分もありますが、ぱっと見アトピーだったとは分からないと言われるくらいになりました。
アトピー性皮膚炎とは何なのか
日本皮膚科学会のガイドラインによるアトピー性皮膚炎の定義は、以下の通りです。アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返す掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くは「アトピー素因」を持つ。
特徴的な左右対称的性の分布を示す湿疹性の疾患で、年齢により好発部位が異なる。
乳児期あるいは幼児期から発症し小児期に寛解するか、あるいは寛解することなく再発を繰り返し、症状が成人するまで持続する特徴的な湿疹病変が慢性的に見られる。
アトピー素因
①家族歴、既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎のうちいずれか、または複数。)
または②IgE抗体を産生しやすい素因
アトピー性皮膚炎と診断される人は年々増えており、
2011年調査で369,000人。
2014年調査で456,000人という調査結果があります。
(出典:厚生労働省「患者調査」https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100-Kenkoukyoku-Ganshippeitaisakuka/0000111693.pdf#search=%27厚生労働省+患者調査+アトピー性皮膚炎%27)
私は両親など親戚にアトピー性皮膚炎の人はいませんし、兄弟はアトピーではありません。
ですが、子供の頃の血液検査ではIgE抗体が異常に高い値を示しました。
生まれたての頃は症状がなかったことからも、
「IgE抗体を産生しやすい素因」というのは環境によって作られるという風に考えられます。
私がアトピー性皮膚炎の痒みを表現するとしたら、「恐怖」。
この一言に尽きます。
特に夜は副交感神経が活発になります。
詳しいメカニズムは今回は割愛しますが、それが原因で夜に痒みが増します。
朝や昼間は痒みがマシになっても、夜になると痒みが増して眠れないことは日常茶飯事。
もう二度と、あの痒みを経験したくはありません。
第一選択薬のステロイド
日本皮膚科学会のガイドラインでは、アトピー性皮膚炎に使用される第一選択薬はステロイド性の外用薬です。ステロイド外用薬には強さ(ランク)があり、症状に応じて使用される強さは変わります。
ステロイドは、もともとは身体の中に存在するホルモンで、
炎症の原因となる物質の生成を抑制したり、異物から身体を守るために起こる免疫反応を抑制する物質です。
私自身も20年ほど使用していましたし、絶対に使ってはいけないわけではありません。
重度のアトピーの場合は、身体からリンパ液が出て動くこともままならないこともあります。
人目が気になってストレスになり、悪循環でアトピーがひどくなることもあります。
痒くて眠れないこともあります。
仕事に集中できないこともあります。
そういう場合に、ステロイドを一時的に使用することはとても役に立ちます。
しかし当然副作用があるので、漫然と使い続けるようであれば注意が必要です。
ホルモンは微量で作用を発揮するため、外から補うことで体内のバランスが乱れ、様々な症状が起こります。
私がステロイドをやめたときに分かった副作用が、「自律神経の乱れ」でした。
私が脱ステロイドをした時期は夏だったのですが、夏なのに寒く感じるのです。
副作用による変化は少しずつなので、長期的に使用しているとその変化に気づかないこともあります。
もし使用するのであれば、根本的に体質を改善しながら依存しすぎないようにし、補助的に短期間の使用をオススメします。
実際私がやってみて、アトピー体質に効果のあった体質改善法
昔はアトピー性皮膚炎という病気は存在しなかったことから、アトピー性皮膚炎は遺伝よりも環境要因が大きいのではないかと考えます。
便利さを追求することで、現代は昔にはなかった病気が多く存在します。
身体が「不自然」になった時、アトピー性皮膚炎として身体に症状が現れます。
身体を元来の自然な状態に戻すこと。
それがアトピー性皮膚炎の治癒に繋がります。
もしステロイドを長年使ってしまっていたとしても、大丈夫。
ステロイドを20年使用した私でも、本気で向き合ってから約半年で、
それまでの人生で一番良い状態の肌に戻れたのです。
その後も何度かリバウンドはありましたが、ステロイドを使用して症状を抑えていた頃よりも軽度なものでした。
以下、私が実際に実践した体質改善法をご紹介します。
アトピー改善に役立った食事
生活習慣を整える上で最も重要なのが食事です。私たちの身体は、食べたもの以外で作られることはありません。
できることから実践していきましょう。
小麦、農薬、食品添加物の摂取を減らす
現代では、外食や惣菜を買おうと思うと100%避けるのは難しい小麦製品。
安価で売られているその多くは海外から輸入されたものであり、
それらにはポストハーベストという収穫後農薬が散布されています。
農薬や食品添加物などの化学物質はもともとは自然に存在するものではないため、体内で代謝することができません。
農薬とアトピー性皮膚炎との関連ははっきりと報告されていませんが、悪影響を与えることが懸念されています。
(参考:湘南メディカル記念病院 https://www.sbc-hospital.jp/care_skin/atopic_dermatitis.html)
無農薬野菜は、きちんとしたところで買うとそんなに高くありません。
野菜や米についた農薬の影響を少なくする方法も参考に、農薬を身体に入れない工夫をしてみましょう。
自炊をしていても1年間で4kg以上もの食品添加物を摂取している日本人。昆布やお酢で食材から農薬や有害物質を軽減する方法。
日本ではポストハーベストは一部を除き禁止されていますので、
小麦粉を食べるときは国内産の地粉、できれば有機小麦粉にするなどして、主食にしないようにするとベストです。
また、小麦に含まれるグルテンは腸の粘膜を傷つけ、できた隙間から未分化のタンパク質が漏れ出してしまうリーキーガット症候群を引き起こすことがあります。
この状態になると、免疫が過剰になり、アトピー性皮膚炎も悪化させることになります。
特に品種改良を重ねられた小麦にはこのような作用がみられるので、もし頂くならオーガニックの古代小麦がオススメ。
調味料に注意する
毎日の料理に使う調味料。
それらがもし安価で大量生産されたものであれば、とても多くの食品添加物が使われています。
そのため、調味料を変えることもアトピー性皮膚炎を根本から改善するのに有効です。
詳しくはこちらを参考にしてください。
自炊をしていても1年間で4kg以上もの食品添加物を摂取している日本人。昆布やお酢で食材から農薬や有害物質を軽減する方法。
トランス脂肪酸を避ける
マーガリン、コーヒーのフレッシュ、コンビニやお惣菜で使われる油、植物性油脂などの油。これらは「トランス脂肪酸」といって、油の一種ですが、安価に大量生産するために人工的に作られた油です。
例えば、右手が自然界に存在する油だとすると、トランス脂肪酸は左手のようなもので、
構成する成分は同じですが、立体構造が異なる物質になります。
このトランス脂肪酸は、腸壁や皮膚の細胞膜に取り込まれると、
本来の油と立体構造が異なるため、細胞膜に隙間ができ、身体に有害なものが入り込みやすくなり、アレルギーを引き起こすと言われています。
また、悪玉コレステロールを上昇させ、善玉コレステロールを低下させてしまうため、心臓疾患や糖尿病のリスクが高くなります。
このため、アメリカでは2018年に全廃になった物質です。
牛乳、砂糖を控える
私は昔は、「カルシウムも必要だし、お通じも良くなるし」と思って毎日牛乳を飲んでいた時期がありました。
ところが、牛乳がアトピーを悪化させる原因の一つにもなっていることがわかりました。
牛乳に含まれる乳糖は母乳にも含まれますが、成人するにつれ必要でなくなるため、それを代謝する酵素が減っていきます。
分解されなかった乳糖は腸の中で異物とみなされ、免疫反応が起こり、アレルギーとして痒みを引き起こすことがあると言われています。
また、アトピーの人に共通することの一つが甘いものが好きということ。
白砂糖を摂ると、代謝にビタミン、ミネラルをたくさん使います。特に、カルシウムが多く消費されます。
また、白砂糖を摂ると、血糖値が急激に上がります。
すると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されますが、
すると今度は、下がりすぎないようにするために、「コルチゾール」というステロイドホルモンが分泌されます。
ステロイドホルモンは身体の中からも分泌され、アレルギー症状を抑える作用があります。
白砂糖の摂取によって、このコルチゾールが多量に分泌されると、
アレルギーを抑えるためのコルチゾールが足りなくなってしまいます。
その結果、痒みや炎症を抑えられずアトピーの症状は悪化してしまいます。
また、多量にコルチゾールが分泌され続けると、
ステロイドホルモンを作る臓器である副腎という臓器が疲弊してしまい、必要なときにステロイドホルモンが作られなくなります。
必要なときとは、アトピーの炎症や痒みが起こっている時です。
他にも、白砂糖は腸壁を傷つけるなど、身体に良くない働きが多くあります。
水道水の塩素を除去する・安全なミネラルウォーターを飲む
水道水には殺菌目的で有害な塩素、そしてトリハロメタンが入っています。塩素は肌の潤いを作る皮脂膜を壊すため、肌が乾燥する原因になったり肌を刺激することで痒みを起こしたりします。
お風呂に入る時はシャワーヘッドを変えるなどして、塩素を除去することが有効です。
また、ビタミンCは塩素を中和する作用があるので、湯船にビタミンCの粉末を入れることも有効です。
さらに、塩素はビタミンミネラルを破壊するため、飲み水はもちろん、野菜を洗うときなども浄水器を通した水を使用することをお勧めします。
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安全なサプリメントでビタミン、ミネラル、必須脂肪酸、タンパク質を補う
皮膚はターンオーバーによりその都度表面が入れ替わります。ターンオーバーは細胞分裂により行われますが、細胞分裂をするために様々なビタミン・ミネラルが必要です。
(参考:「サプリメントで病気になる!サプリメントで病気を治す!」八藤眞 著)
また、皮膚に限らず身体の臓器はタンパク質でできています。
良質なタンパク質をよく噛んで消化できる形で摂ることが、肌を作ることに繋がります。
野菜に含まれる栄養素は減少しており、今の野菜は50年前の野菜と比較すると1/5ほどしかない栄養素もあります。
(出典:日本食品標準成分表)
それに加え、アトピー性皮膚炎の人は腸がリーキーガットなどで栄養素を吸収しにくくなっており、
状態の良い腸の人と同じ食事を摂っていても栄養素が足りなくなることがあります。
そういった場合にサプリメントでビタミンミネラルや必須脂肪酸、プロテインなどでタンパク質を補うことは有効です。
ただし、栄養素がきちんと入っているサプリメントであること、添加物の入っていないものであること、汚染の心配が少ないものでなければ逆に悪影響になることもあるので、しっかり選ぶことが重要になります。
日用品
身体の外から皮膚を通して入る化学物質で気をつけたいのが、合成の「界面活性剤」です。界面活性剤も、肌の皮脂を取ってしまいます。界面活性剤とは、水と油をくっつける役割をする成分です。
水と油は性質が異なるので、それだけでは混ざりません。
そこで、この界面活性剤を入れると、水と油が混ざるのです。
例えば、一般的に化粧水は水と油でできていますが、買った時に化粧水は分離していません。これは、界面活性剤が入っているためです。
また、食器に付く食事の汚れ、衣服に付く汚れ、髪の毛や身体に付く汚れは油汚れが多いので、
これらを落とす食器用洗剤、洗濯用洗剤、シャンプー、ボディーソープなどにも、界面活性剤は含まれています。
食器についた油汚れなどは、落とせていないまま使用すると、それが口に入った時にアレルゲンとなります。
油をきちんと落とせる安全な洗剤を使用しましょう。
アトピー性皮膚炎の人の肌はセラミドという物質が不足していることが多く、肌に隙間があいている状態になっています。
この状態は、普通の肌の人に比べて悪い成分も入りやすくなっているので、特に気をつけたほうが良いのです。
考え方・生き方
「アトピー性皮膚炎はストレスが原因です。」多くのお医者さんはこう言います。
ストレスだけが原因ではありませんが、実際にストレスはアトピー性皮膚炎の原因になります。
ストレスには様々な種類があります。
例えば、本当はこうしたいと思っているのにできない、こう思っているのにそれを言えないといった抑圧された状態は、
本来の(自然な)自分から遠ざかった状態です。
アトピー性皮膚炎で悩む人は社会や家庭などの環境的にも、感情を抑圧していることが多い印象を受けます。
「〇〇であるべき」という抑圧を解放し、まずは自分で自分を抑圧しないことを意識してやってみましょう。
また、HSP(Highly Sensitive Person)体質の人も多い印象です。
HSPは人の気持ちや環境の変化に敏感な体質で、ちょっとしたことですぐに体調に変化をきたします。
しかしこの体質も、まず自分が自分を認める、許すなど自分を抑圧することをやめることでその性質は和らいでいくように感じます。
他人や環境からの影響を少なくすることも、トレーニングにはなりますが改善は可能です。
アトピー性皮膚炎は改善すると希望を持って続けること
アトピー性皮膚炎を改善するためにできることを多くあげてきましたが、一番大切なことは「良くなる」と信じて続けることだと感じます。ぜひこれらの習慣を続けてみてください。
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